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得能正照自叙伝「発明街道」

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1992-09-25 【連載第3回】(平成4年)

TAPPI表彰を受けて大騒ぎ

TAPPI賞受賞記念で講演する「タイガー・トクノー」 TAPPI段ボール部門賞の賞状

−−フィンガレス・シングルフェーサの開発で、作り直した段ロール代が仮りに2、3億円でも、世界の段ボール産業が得た利益からすると、ものすごく安いコストでしたね。

それでまあ、TAPPIで表彰してくれたわけです。1978年、セントルイスで。私は知らなかったんです、表彰だなんて。なんか「アウォード」とか何かと書いてあるんで、「ナンだ、これは」と言っていたら、みんな「こりゃあ、タイへンだア、TAPPIが表彰してくれるんですよ」と大騒ぎで、「それじゃ行くか」(笑)いうて行ったんです。そしたら、ベッテンドルフ賞だ、なんだというのを呉れて、「おい、スピーチやれ」というから、「こんなに貰ったら、日本政府から怒られる、外貨はいっぱいあるし」(笑)なんて調子で、「だから、この千ドル、今夜みんなで飲もうや」と言ったら、みんな喜んでね、みんな飲んじゃったんです(笑)。賞状だけ貰って、帰ってきました。

それで、もういいです。満足です。「マン・オブ・ザ・イヤー」でね、永久にTAPPIに名前が登録されているわけですし、日本人では初めてですから。

−−その後も、一人も出てないでしょう。

ええ。そういうことで表彰してもらいましたからね。それでシングルフェーサが終ったんです。カッターが終り、シングルフェーサが終りました。

ただ、私はもう一回考える必要があると思っています。あの機構には、ムリがあります。吸うタイプにもムリがある。加圧するタイプにも、ムリがあります。両方ムリがありますね。フィンガーですよ、結局は。

−−また、元に戻ることですか。

そう。いま一生懸命考えているんです。

−−それが第3世代ですか

第4世代です。だけど、私自体がね、アタマのクリアな間がいつまで続くかというのが、わかりませんけどね。

−−いや、まだまだお若いですから(笑)。

ただ、それをやるためにはね、あらゆる文献を、昔からのヤツを全部持っていないと出来ないんですよ。全部調べて、昔はどうだったか、頭に入れておかないと。

−−ああいう大発明は、よく笑い話に言われるように、トイレで思いついたとか(笑)。

それは、確かに、そういうこともあるんです。ウルトラ・フォーマーがそうでした。いや、フィンガレスもそうだし、色んな面でそうなんですが、考えて、考えて、考え抜いてね。もう徹底的に考えて、悩んで、夜中でもハッと目が覚めるぐらいに考えたときに、パッとアイデアが浮かぶことがあります。なんにも考えないで浮かぶわけがないですよ。私はいまでも、徹夜することだって何度もあります。

いまも、新しいウルトラフォーマーの設計図を、何枚も何枚もダーツとやっているわけですがね。これは台湾の機械ですけど、10億からの。いま、こうやって考えて、考えて、考え抜いて、やりつつあるわけです。

こういうように、自分でデザインを何枚となく書きながら、それで、こうやったら作業性は良くなる、この場合は作業性が悪いなあとか、色んなタイプをこんな風に画いて、考え抜いて行くわけですよ。それだけで半年ぐらいかかります。向こうから依頼を受けて、これをやりはじめたのがいつでしたか、日付はこれですね、五月です。まだまだ考えているんですが、ええ、正隆(台湾)の新マシンです。
ですから、考えて、考えて、考え抜いて、はじめてそういうモノは出てくるわけです。これはもう絶対考えなきゃダメです。

三菱のスプライサーの開発でも、こういうような、大昔からの色んなスタイルも全部見てやっているんです。テンション・コントロール式のスプライサーですから、もうこれだけデザインし、考え、自分の画いたこんなデザインに更に色んな考えを入れながら、こういう具合に、更にもっと新しい考え方を取り入れてみるんです。すると、また次の考え方が出てくる、その繰り返しなんです。

これは、日付が1991年4月、去年の4月ですね、始めたのが。この頃から、ずーっと考えを入れていって、ヒマがあれば、こういうものに対する大昔からの色んな資料も調べる、そういうことがないと、つまり、思いつきだけでは、絶対に新しいものは出て来ませんからね。

だから、いかにパッと出て、ああすごいな、コロンブスの卵だなあというような問題でも、その底辺たるや、ものすごい、神経をすり減らしたモノの考え方をずっと積み重ねているわけです。仕様がないんですよ、誰かがやらなきゃ。

−−仮りに誰かが同じようにおやりになっても、なんにも出て来ない(笑)ということもあるでしょう。

いや、何も出て来ないのは、資料がないからです。もちろん、いま出来たものを、ちょっと変えて新製品だというのは、これは違いますよ。思いつきじゃないけど、アイデア商品でやるというのは、これはあまり時間はかかりません。だけど、基本的に物の考え方を変えていこうという場合は、もう相当の時間を、考えて、考えて、考え抜くことがないと絶対ダメです。

いや、私の場合は試行錯誤ばっかりで(笑)、こんど新しいカッターを開発しましたけど、いま井出製紙に入れて、回っています。ほんの短い、製紙用のカッターです。三菱のナイフを持ってきて、これは、ナイフ自体が世界一だと思いますよ。それを、私のアイデアで製紙用に改造して、そして入れたんです。まだ開発を続けています。

デモ機を1台、一億五千万円ばかりかけて、富士キネの倉庫の中に入れて、そこでまだ開発を続けているんです。これはカネが掛かりますがね。色んな紙を持ってきて、また鉄板であろうが、アルミであろうが、何でも切れます。しかも、全然キズがつかないです。段ボールのように、こうオーバーラップしないんです。300mで1枚1枚積み重ねて行きます。

そういうものを、世界のパテントを取って、いま、やっていますけど、これから宣伝して、おそらく十条だとか、東海も来月早々に説明に来てくれということです。それも、考えて、考えて、考え抜いて、やっているものです。新しい制御方式ですよ。

というのは、やはりそういうのが好きなんです、基本的に。まあ、同じ一生を送るなら、やはり好き勝手なことをやりたいですね(笑)。しかも、人のためになることができたら、本望です。

−−先ほどの質問の続きですが、カッターの次は何でしたか。

デリベリーです。デリベリーは、ダウンスタッカーというのをやり出したわけです。あれはダメだ(笑)、基本的にね、長すぎて。こんどの製紙用カッターのデリベリーは、6mあればいいんです。段ボールの発想から、こっちに持って来たんです。

このカタログがそうですが、エス・ケイエンジニアリングの「TS-SHEETER」(テール・ストツプ・ハイスピード・シーター)というカッターです。三菱のナイフですよ、それで全部私が開発して、ナイフだけミツビシです。長さは6.5m、わずかこれだけです。それで、ここにも書いてありますが、「近年、シーターに対するニーズは自動化・高性能化・省エネ化・省スペース化されております。本機はそれに合わせてエス・ケイエンジニアリングにより開発されたシンクロフライ・カッターの最新鋭機です」とね。エス・ケイエンジニアリングといっても、オレ一人だけど(笑)。

それで、スプライサーやなんかもありますけれど、カッターの仕様はこれですよね。それから製作が三菱重工、斉藤鉄工所、富士キネティックスとか、色んなところを入れて作らして、それで「MT-1」という名前をつけたんです。「マサテル・トクノー」じゃないですよ、「三菱・得能」なんです(笑)。これは、段ボールから製紙向けに改造したんです。

このカタログの写真はデモ機です。お客さんに切って見せてね、T・P・Mという会社があるんですが、伊藤忠の子会社で、トーキョー・ペーパー・マシナリーというんですが、これが販売しているんです。

−−「エス・ケイエンジニアリング」というネーミングは、どういうことからですか。

以前は静岡興業といいましたが、その頭文字からです。「静岡興業」というと、コワイ会社のように思われるわけでね(笑)、それでやめたんです。

−−ところで、一番最初に、第3世代はコンパクト化の時代といわれましたが、その辺をもう少し。

どういう風にコンパクト化するのが一番いいかという問題を、三菱にもイソワさんにも教えたんです、全部。これはパテントも何もないですからね。(図面を見せながら)これは、こういうようにして、当時、建設計画を進めていた防府工場のコルゲータと、コンパクト・コルゲータ(2階式)とのコスト試算を行ったデータです。こんなに違うんですよ。

それから、従来タイプのこういうコルゲータを、どうやったらコンパクトになるかということを、継ぎはぎ、つぎはぎにしてね、こんな具合につぎはぎして、チョン切っては、くっつけ、ブリッジをこういう風にチョン切って、上に上げたらどうなるかとか、全部試算して歩いていたわけです。

−−なるほど、これがモト原稿ですか(笑)。

そう、これがモト原稿(笑)。これ、やってるでしょう、こうやってね、ここにシングルフェーサがあったやつを、このダブルバッカーを上に上げたらどうなるかだとか、標準タイプのやつをこうやって、いろいろやっているわけですよ。これは第一回の、自分で試算したヤツです。こうして、こうやったらどうなるかとか、貼り合わして、ダブルバッカーを上に持って行ったらどういう配置になるかとか、これ全部、自分で切り刻んだものを説明しながら、三菱やイソワに見せたんです。

それでね、上と下に人が一人ずついるだけで済むだろうと言ったら、そうだ、そうだ(笑)ということで、三菱がやり出したんです。レンゴーはなかなか取り上げないけれどね。

ですから、あの当時、すでにショート・オーダーで悩まされていたし、コスト試算までしたわけです。あとで、見せますけれどね、第3世代の話のときに。そうすると、どのくらいコストが安いかということになるわけです。

ところが、作る方は、こんどは第2世代の続きで、ゼイタク仕様で、要らない装置から、コンピュータ装置から、全部入れるものだから値段が高くなってね、私はバカだと言うんです。4億ぐらいで出来るんですよ、ラクに。そうしたらブームが起きるはずです。結局は段ボールを作るんですから、私は「見直せ」と言っているんです。 「ワシだったら2億で作って見せる」(笑)と言ってるんです。
というのは、三菱の古いシングルフェーサだのなんだの、段ボール工場で空いているヤツを買ってきて、ちょっと手直しをすれば、200mの仕様のものを120〜130mで回せばいいんだから、ワケなく回ると言うんです。そういうのを入れて、ブリッジつけて上へやれば、完全に2億円ぐらいで出来るんじゃないか。ただし、これは中古利用での話ですけどね(笑)。
要するに、並べ替えるだけなんですから。そうすると、いけるんです。そういうことを一般に言うと、反響が大きいから、なかなか言えないんですけどね。

私の持論は、第3世代というのは「コンパクト」だということです。コンパクトの意味は、機械幅は同じでも長さは半分ですよ、オペレータは半分、生産も半分ですと、それでもいいじゃないかと言ってるわけです。人間も半分、動力費も半分で、あらゆるものが半分だったら、据え付け面積だけ助かる。それから、スピードが遅いから、ロス率がぜんぜん助かる。それにショートオーダーの対応がラクに出来る。これが私の持論なんです、第3世代は。で、それに向けて、どうして機械メーカーは努力しないのかなあ、という考え方をしているわけです。

段ボール会社がまずおかしいんですよ。150m、200mをコンパクト・コルゲータに望むこと自体がおかしいんです。「ウチは120mコンスタントです」と、これでいいんです。その代り、値段は4億ですよと、あるいは3億ですよといえばいいんです。それをユーザーのニーズに応えて、150mにした、もうちょっと上げられないか、そんなら180mだとか、それだから、あっちだ、こっちだと機械メーカーも迷って、結局、高い機械になってしまうんです。

−−大善さんのところは、コンパクトコルゲータで大成功しておられるようですが。

そうです、あの人はスピードを上げようとしないんです。それで人を減らせばいいんです。コンパクトコルゲータ2台なら3人で運転できます。そういう感覚になれる経営者がいたら出来るんです。大善の吉井さんは、そういう経営者です。企業の何たるかをよくご存じなんです。

大昭和の先代、斉藤知一郎社長もそうでした。私はね、デカくて、スピードのあるヤツを据えてやろうと思って、吉永工場長のとき、「いや、社長、毎年1台小さい機械ばっかり入れたって仕方ないから、大きいやつ入れましょう」と言ったら、もう怒られた怒られた。
「お前、会社の損得ということを知らないのか」と散々でした。

工場の中は、もう小さな抄紙機がいっぱいで、みんな少量・多品種主義で特殊紙を抄いて、高い値段で売っている。私は、それを教えられたんです。

カードは抄く、乗車券用紙は抄く、マッチは抄く、あれは抄く、これも抄く、もう切れ目がない。それを私がやらせてもらったのです。でっかいマシンをドンと入れようとしたら、怒られた、怒られた(笑)。大善さんがそうです。儲け方を知っているんです、あの人は。

ですから、そういうことを全部踏まえて、どれを限度にしてね、どうしなければコストが合わないのか、機械メーカーの方も、段ボールメーカーのコスト計算まで出来て、それじゃ、この機械はここまでやっておかないとダメだ、その企業がダメになってしまうという風な感覚でマシンを設計製作して行かないと、ダメなんです。

みんな、そんなこと、頓着ないんですから、機械メーカーが段ボール会社に行くと、余分なことを言うんです。あれやってくれ、これやってくれ、これはああだ、こうだ言うでしょう。それはオプションだから、別にカネを貰いますよ、しかし、基本的にはこうだということなんですよ。

例えば、自動車でもそうでしょう。タクシー会社に納めるトヨペットなんて、100万円切るかでしょう。タクシー会社は、それで儲けなきゃならんのですから、何もオプションついてません。ラジオから何から、自分らでみんなつけているわけです。

それと同じように、段ボール会社も機械によって利益を上げようとしているわけですから、自分の会社はそれはいい、自動化しなくたって、オペレーター安いから、ちょっとつけておけばいいというところは、これは要らない、これも要らない、そんなら幾らにするかというように、やはり標準の、コンパクトならコンパクトの標準機を3億なら3億にして、それじゃこういう装置をつけた場合は幾ら、これは幾らというようにしたらいいんです。

例えば、CRTの画面だ何だというのはね、お客さんが来ると、「いやあ、スゲエな」と感心してくれるんだけれど(笑)、実際は誰も見ちゃいないんですから、要らないんです。

−−あれはどうしても要るものだとばかり思っていましたが、なくても構わないんですか。

無くてもいいんです。見ちゃいないんですから、そうでしょう。デジタルで寸法だけ出てくれればいいんです。ところが、段ボール工場の方は、あれを欲しがるんです、カッコいいから(笑)。

それで、あの画面がおかしくなったら、実際に機械がおかしいんですから、画面が無くてもおかしければ、おかしいんです(笑)。ちゃんと動いているときは、あれもちゃんとなっているんですけどね、まあ、そういうことです(笑)。

要は、モノの考え方でしょう。私は、大昭和の斉藤知一郎流ですから、さんざん仕込まれましたから、要るものは要るけど、要らないもの、余分なものはつけるなという主義です。

知一郎さんは、本当の経営者というか、儲け方を知っていました。私は、ああいうように、月に2億何千万だ、なんだということで、ものすごく教えられました。なるほど、知一郎社長の考え方は正しかったと、今になって改めてそう思います。

取得した特許件数二〇〇件

−−ところで、得能さんは、特許件数では何件ぐらいお持ちですか。

200件あるでしょうね。

−−そんな大変な数なんですか。

いや、レンゴーのときのものですよ、それはレンゴー帰属ですから。それで、海外特許は150ぐらいあると思います。いまでも、私はレンゴーをやめても、大きいものは海外特許を出していますから、もう10件ぐらいあるんじゃないでしょうか。

−−レンゴー帰属の特許にしても、発明者として、得能さんのお名前は入っているわけですね。

そうです。入ってますよ、入っているだけですけど(笑)。あと、エス・ケイエンジニアリングで10件はあります。今でも、ずいぶんありますよ。パテント関係は、ここからこっちですけど、まあ色んなパテントがあります。世界に通用するパテントということがね、いや、カネがかかって仕様がないです(笑)。

−−発明も、モトは掛かりますね。紙と鉛筆だけというわけにはいきませんから(笑)。

それと時間がね。まあ、あれだけのことをやっているわけでしょう。去年からずーっと、考えて、考えて、考えながら絵を画き、画き直し、あれをし、これをしですから。いや、レンゴーのときも同じなんです。

レンゴー当時の、私の開発したパテントの一覧も持ってますけど、これなんかもそうです。インスタントラーメンの容器の横の方に、こう段をつけたりするものです。大日本印刷に案を出したものですが、それから、これは昭和48年ごろのスリッタースコアラの開発のスケッチ。こういうスケッチをあの頃、バンバン、バンバンやっていたわけです、夜中にも起きて。

こういうのをみんな見てると、面白いですよ。スプライサーのカッター先のデリベリーをどうしようとか、スリッタースコアラのセットをどうしよう、オートフイーダはどうとか、こういうヤツをみんなこういうようにして、ダンダカ、ダンダカやっていたわけです。これはTTロール、こういうのを面白がってやってるわけです、昔は。これはオートマチックのブリッジだとか、スリッタースコアラのセットのやり方だとか、ミルロールスタンドね、これは印刷機、ノンストップの印刷機です。まだ実用化はされていませんけれどね。いっぱいやっているんです。

これはフィンガレスですよ、第3世代の、いや、第4世代をもう考えていたわけ、フィンガレスですけど、フィンガーです。昭和58年にね、加熱して、こうやろうとか(笑)、その頃からもう始めているんです。

−−結局、フィンガレスを創案されたから、フィンガータイプにも戻れるわけですね。

そう。それで、これは京都に入れたロールチェンジのシングルフェーサの基本原型です。58年1月ですね。このシステムね、これがあのベーハーエス(BHS=ドイツの段ボール機械メーカー)のコルゲータなんです。(本紙注・BHSの最新型コルゲータの全景パネルが、オフィスの壁面を飾っていた)

BHSが新しいシングルフェーサのごついヤツを出しましたね、これがそうです。これを教えてあげたんです、BHSに。シングルフェーサの段ロールのインスタント・チェンジ(即時交換)の方法を教えたんです、これね。それで彼らはいつも、BHSのカタログだ、なんだかんだ、情報を送って来るんです、感謝して。これがそうですよ、教えてくれというから、よし、新しいのはこうだな、この次は、と教えたんです。

それから、こっちはロールチェンジの原型です。中芯と中芯を、サイド・ランを継ぐ方法をテストして、ね。

−−サイド・ランといいますと…。

中芯のこれぐらいのやつが出るでしょう、製紙会社で。これを何枚か合わして、幅の広い中芯にするのが、簡単に出来るんです。それのやり方を、サンプルをこしらえてあるんです、これも、まだ実用化してませんけど。こんな、いっぱいあるでしょう。こういうのは、やはりとって置かないとね。これは、イソワさんに見せたヤツ。いやそれはもう、パテントなんか何もないですよ。皆さんのためになれば、いいじゃないですか。

それから、これはサイモンのコルゲータですが、TAPPIやなんかに行ったときに、向こうの要所要所の技術屋に教えてくれというから、やあ、やあいうて、「タイガー・トクノー、こういう問題があるけど、どうしたらいいだろう」と聞くから、「これこれ、こうしたらいい」と説明してやるんです。だから、みんな親しいですよ、私はコンペチターではないですから。BHSの連中にしても、サイモンの連中にしても、ラングストンの連中も、行くと、「おっ、タイガー・トクノーだ」と言ってくれる。もう今は、若い連中は全然知りませんけどね。

−−得能さんは、世界的に中立の発明者なんですね。

そう、だからそれでいいんじゃないですか、と言っているんです。それを採用するか、しないかは企業の判断ですから。三菱にしてもそうだし、イソワさんにしてもそうだし、それぞれのやり方、それぞれの判断に対して、文句を言う筋合いでもないし、私は関係ない、ただ教えてあげているだけでね。それを採用するか、しないかは、三菱なり、イソワさんなり、何なりの考え方なわけです。