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本紙サイトの呼び名を「段ネット」に  2010.11.15

本紙では2005年11月15日から、このホームページを開設、運営して参りましたが、かねて簡単で分かり易い呼び名はないかと検討していたところ、「段ネット」がまだ誰にも使用されていないことがネット検索で確認されましたので、開設満5年を機に、これを本紙サイトの呼び名として採用、登録することにしました。

自分の名前を呼ぶのに簡単で分かり易い名前というのは、なかなか無いものです。「段ボール専門サイト」だから「段ネット」ということで、広く慣用されるようにしたいと考えております。

段ボール事報社

本紙提言「段ボールシート・ケースの値下げ方法」  2009.03.06

段ボール原紙の価格が4月1日出荷分からキロ5円値下がりする。となると、段ボールメーカー、ボックスメーカーとも、現行の段ボールシート価格、ケース価格をそれぞれの納入先に、キロ5円に準じて、(1)何月何日から、(2)m2当たり何円または何%の値下げを実施しますと通知して、承認を取り付けるべき日がやがて来る。

ところで、段ボールの原価論では、例えば原紙がキロ10円上がると、シートのコストはm2当たり7円上がるということになる。但し、現実にコストアップ分を100%価格転嫁できるかというと、ケース・バイ・ケースで、理屈通りにことは運ばないから、こんどの原紙値下がり分の価格転嫁にも理論値だけで対応するにはムリがある。

さらに、段ボールの場合、原紙メーカーの「原紙代キロ5円」という簡単表示と違って、1件、1件別々の材質・規格寸法・ロット、かつ納入先による取引上の慣例の違いなどがあるから、要は仮に1件、1件まるごとの統一した値下げ方法があって、段ボールサイドで共通認識として共有され、同時に、それがユーザーサイド全般にも共有されるようなら一番望ましい、ということになる。

これは一見、ものすごく難しいことのように見えるけれども、昨年の段ボール原紙値上げにともなう段ボールシート価格、ケース価格の値上げ修正の実績というものがあって、数値的に需給双方に確認され、かつ売上伝票などの形で残されているから、これを「基本ルール」の土台に決めれば、非常に分かり易いはずである。

つまり、前回の値上げが原紙のキロ10円アップによるもの、今回はキロ5円と、ちょうど半分の下げ幅だから、昨年10月以降にそれぞれユーザーに認めてもらった「上げ幅」の半分を、これからの修正時に値下げ修正すれば良い。これだと単純素朴で紛れがないから、もう既に多くの会社で考えられている方法だと思われるが、肝心なのは、段ボールメーカー、ボックスメーカー側のそういう考え方を、ユーザーサイドにも予め認識してもらうことだと思われる。

段ボールの対象ユーザー数は20万社ともいわれる厖大な数。企業規模、段ボール消費量も大小さまざま、取引条件が千差万別のユーザー先に対して、共通かつフェアな値下げの方法が上述の「前回実績の2分の1値下げ」とすれば、例えば、前回値上げの際に原価アップ分を100%修正してもらえたところ、90%または80%しか認めてもらえなかったところとか、どんな場合にも、公平な引き下げ方法になるはずである。

ということで、下げ方の問題が片付くとすると、次は実施時期となる。これは、原紙値上げの10月1日から前回のシート、ケース修正時期までの月数を、こんどの4月1日からの猶予期間に設定するのが最もフェアな方法に違いない。

シートの場合は、小口だと即日もあったが、多くは1カ月ないし締め日の関係もあって2カ月近いとか、ケースの場合は更に長い懐胎期間があったとみられるから、それらを総合して、シートの場合は主として5月連休以降に、ケースの場合は6月、ないし7月以降の実施期日になることが計算上は出てくるだろう。

そして、段ボールサイドでは、段ボール価格問題を「われわれの問題」とだけ思い込みがちだが、ユーザーサイドでも段ボール購入が「われわれの仕事」で、ウェイトの重さには何の差もない。そういう認識で、今回の唐突に発生した、供給側・需要側双方の"厄介ごと"の当面の混乱について、マイルドに解決するための提言というのが、本紙の趣旨である。

原紙価格は別にして、特に段ボール箱価格については、需給・価格論だけでは馴染まない部分がある。件数が厖大だけに「混乱を引き起こさないこと」が非常に大事な市場であって、同時に、混乱はこの業種の最も弱い部分、つまり手作業に近い部分を直撃し崩壊させる。一例を挙げると、先端産業の電気製品の個装・内装などは正にそういう部分でカバーされていて、段ボール加工には市場原理だけでは済まない問題がまだ多く残っているわけである。

段ボール事報社 代表 亘理 昭

本紙提言 「向う一年、段ボール価格凍結を」  2009.02.15

段ボール業界が、いま、シンと静まり返っている。欧米の度外れた投機ファンドの暴走に原油高・鉱物資源高・穀物高を煽られ、誰もが苦々しく思っていたところに、遂に金融・住宅バブルが弾け、それが世界最強をうたわれた日本の自動車産業や電器産業・部品産業にまで波及、一社で一千億以上の損失という会社が何十社もあるという事態を、段ボール業界では、まるで絵空事のように、ただ呆然と見守る状況でもある。

段ボール業界は、最近2年間、連続して段ボール価格の値上げを実施したが、段ボール原紙ベースでキロ20円、ということは段ボール箱価格にして14〜15円/m2アップで、年間生産量130億m2に換算して二千億円ほどの増収だった。しかも、これは段ボール箱価格を唯一の外貨収入とする段ボール加工業と、段ボール原紙と、それを取り巻く関連産業全体としての全収入が2年間でそれだけ増えたということだから、上述の一社で一千億〜数千億の赤字ということは、段ボール産業なら、それだけで産業全体が何度か繰り返し破産してもおかしくない金額ということになる。

折柄、主要7カ国(日米英仏独伊加)財務相・中央銀行総裁会議が2月14日、ローマで開かれ、世界経済悪化に対処して各国が「成長と雇用を支え、金融部門強化のため、あらゆる政策手段を動員して対処する」ことを声明して閉幕した。そういう世界的な危機、および日本国内の段ボールユーザー産業の危機に際して、段ボール産業が安閑とていられる道理はない。ということで、本紙は段ボール産業とユーザー産業をつなぐ「架け橋サイト」を運営する立場上から、下記のような理由で「段ボール価格の一年間の凍結」を提言することにした次第です。

もとより、本紙が名乗り出るまでもなく、段ボール産業界にはリーダー的な様々な有力企業が多数おいでです。しかし、価格の問題については、事業会社及び事業者団体は独占禁止法上の制約があります。また、同時に、そういうデリケートな議論を、かつ需給双方の利害相反する立場にあっても「結果的には双方の利益」という共通の認識に達するためには、相互理解を得る上でのコミュニケーション量が大量に必要だと思われますし、それにも、本紙の「架け橋サイト」が最適の伝播手段だと判断している次第です。

さて、段ボール原紙の主原料の段ボール古紙が回収の末端で値下がりに転じ、また原油も一旦下がったものの、産油国の減産を反映して不安定な動きに推移しております。このあと、古紙は中国向け輸出がどうなるか、ただ、メーカーの手元で消費される古紙も重油も高値時のものがなお多く、一方に需要の減少による減産コストの急増によって、この1〜3月期の収益がどうなるかも見極めがつきにくい状況が続いております。

ところで、周知の通り、昨年の段ボール原紙値上げは、同年春以降の原燃料価格高騰に対し、およそ半年間を懐胎期間として、10月から実施されました。ということは、原燃料安時代がいわれるものの、原紙メーカーの立場からすると、世界的経済危機の中で、今年4月以降の原燃料価格、その他万般の情勢を織り込んだ上で、つまり相応の懐胎期間を経て、次の価格体系を策定する意向と憶測されます。

一方、段ボール加工の方は、原燃料コストはあくまで二次的なもので、段ボール価格は原価の7割を占める原紙次第だから、これから当分は価格問題は何も起こらないことになります。それと、段ボール価格についても「懐胎期間」はある。つまり、段ボール箱の値上げは俗に「100日かかる」といわれる長丁場のものだが、前回の価格修正に際し、ユーザー先との交渉で新値に切り替わった時期がいつだったか、それが個別の懐胎期間ということになる。

ところで、以前と比べて「段ボール業界の何かが変わった」との印象が広く持たれている。2年連続で段ボール価格修正を果たし、しかも加工賃修正という実質の面でも成果をあげたこと。それと、以前との違いは、リーダーシップを取るべき会社が先頭に立って大手ユーザーとのチャンピオン交渉を展開するから、中堅・中小企業も、取り残されまいとして、結果的に団結力の強みを発揮する結果となった。その延長線上なのか、目の前で起こっている世界的恐慌の事態にも、業界にはあまり動揺が感じられていない。

それはある意味では、いま現在が大きな犠牲の上に構築された「究極の安定」ともいうべきものだからかも知れない。最近10余年の間に、本州製紙、大昭和製紙をはじめ東西中の強豪をうたわれた高崎・摂津・中央板紙、北は北海道の北陽製紙、東北製紙、十條板紙、日本紙業、三興製紙ほか、戦後の段ボール産業の隆昌を支えた多数の原紙メーカーが消えてしまった。

これは、例えば王子板紙一社だけでも、以前の20社余りが統合された結果だが、社名及びマネージメントは消えても、工場や従業員やそのほかの諸々のものが残されている。そして、そうしたものが、生き残ったいまの段ボール原紙業界と段ボール加工業界を根底で支えているに相違ない。

さて、本紙サイトには、平日で6万件ほど、休日で2万件ほどのアクセスが寄せられます。そのうち過半の6割〜7割が関連ユーザーの方々からのアクセスだと認識しております。つまり、ある意味では「段ボール価格は今後どうなるか」という問いかけを、毎日それほど多数、風圧として受けていることになりますし、それに答える責任のようなものも感じている次第です。

という事情から考え出した提案が、先述の段ボール価格の一年間の凍結です。当面の危機を乗り切る方法として、価格凍結が、需給双方に一番の良薬だと思いますが、如何でしょうか。

段ボール事報社 代表 亘理 昭

全段連大坪理事長「最近二年を振り返って」 08.12.04

全国段ボール工業組合連合会(理事長=大坪清レンゴー社長)では12月3日午後5時から、東京・飯田橋の「ホテル・グランドパレス」で年末恒例、理事会終了後の記者懇談会を開催した。出席者は全段連正副理事長、理事、委員会委員長・副委員長、紙加労協役員、及び報道関係の計40名ほど。開会冒頭の挨拶で、大坪理事長が過去2年間の業界の歩みを振り返って、段ボール各社の意識改革が大きく進み、その成果が現れてきていること、また、最近の世界金融情勢に鑑み、市場原理主義は若干見直さざるを得ない時期に来ていると語った。

当日の大坪理事長の挨拶要旨は次の通り。

『去年と今年と、私ども板紙・段ボール業界では、それ以前の業界と違った動きをずっと進めてきましたが、それなりに段ボール業界の意識改革、或いは各企業の経営者の皆様がたの行動感覚というのですか、そういうものが出来上がってきたのではないかと思っております。

昨年および今年の二度にわたって、私が2001年から始めた板紙のプラットホームの上に立った段ボールの改革が、それなりに進んでいると思いますが、まだ必ずしもパーフェクトに出来上がっているとは思いませんけれども、「百里を行く者は九十九里をもって半ばとす」という言葉もある通り、まだ九十九里には達していない、まあ半ばぐらいにしても、各企業経営者の皆さま方の意識改革はそれなりに進んで、方向性、ベクトルは完全に合ってきたと思っております。この2年間、そのベクトルが合ってきたということが、大きな成果かと思います。

ただ、ご存じの通り、9月15日のリーマン・ショック以降、世界経済及び日本経済が激変しております。いわゆる金融取引、世界の金融取引がこれほどずさんというか、ノーチェックだったのかとビックリしているわけですが、われわれの所属している製造業、或いは実体経済を担当している皆様がたは、グローバル化時代に沿って、それなりのチェック機能というか、それが世界的にあるわけで、例えばWTO(ワールド・トレード・オルガニゼーション)とか、FTC(フェア・トレード・コミッティー)とか、仮に色んな違反的な動きや、偽善的なビジネスがあった場合は、それなりにチェックが出来ることになっているわけです。

ところが、金融業界の場合は、IMFはあったけれど、チェック機関としては決して満足できるものではなかったし、あるいはBIS規制のBISもあったわけですが、これは制度というだけに止まっていて、コントロール機能までは無かったわけです。もともとCDOとか、MBSというような、なぜこういう金融派生商品が6千兆円にもなるまでチェックがされなかったのかというところが、やはり世界経済面から見た金融機能の足らなかったところで、深く反省しなければならない点ではないかと思っております。

この影響で、正直言ってアメリカの製造業、私はアメリカで残った唯一の製造業が自動車産業だと思っておりますが、その自動車産業自体がいよいよ国有化されるということです。自動車産業に資本注入するというのは、一種の国有化であります。あの自由経済、自由市場経済、市場経済原理主義のアメリカの製造業が資本注入される、そしてCEOは遂に給料は1ドルにするということが今朝の新聞に出ておりましたが、それから自家用ジェット機も全部売却せねばならないということになるわけですが、結局、資本注入というのは国有化につながるものですから、やはりそういう国家の管理機構というものが多少必要な経済体制というのが、ここで再び出てくる可能性があるようです。

これが行き過ぎると、計画経済といいますか、統制経済といいますか、マルクスにつながる動きになりますけれども、しかし、世界経済全体の動きというのは、ある程度、どこかでチェック機能が働いた統制的なコントロールが出来る経済というのが必要ではないかという時代になってきているのが現実です。思えば、アダム・スミスに始まって、ケインズ、サミュエルソン、フリードマンと、このマネタリズムを作ったのはレーガン及びフリードマンですが、このフリードマン体制がここで一旦見直されて、再びケインジアンの時代になるというようなことではないかと私は思っているわけです。

こういう状況を受けて、段ボール産業も、世界的に見ますと、いま世界の段ボール総生産量は1,700億m2ぐらいだと思いますが、その中で日本の段ボール生産量は139億m2まできたわけですが、来年は137億m2と、2億m2ぐらいダウンする見込みです。私は5年前に2009年に140億m2になるという見通しを持っていたわけですが、残念ながら140億m2に到達する前に、やや下降線を辿らざるを得ない世界経済、或いは日本経済になったということであります。

こういう状態になると、やはり先ほど言いましたように、多少色んな管理機能までは言いませんけれども、お互いにベクトルを合わせて、137億m2に合ったオペレーションを考えざるを得ないというように思いますし、それがこの業界が安定する一つの基準であると考えます。

従来型の、市場原理に任せた、競争のみで生きてきたこれまでの体制をやや見直さざるを得ないというのが、今回の金融ショックによって、世界経済がやや変わりつつある点だと思います。わが段ボール業界も、137億m2に合わした、或いはもう少し減るかも知れませんから、そういう体制に合わせた業界全体の動きというものを築き上げなければならない。それが、この業界が更に発展して行く一つの基準であろうと思っております。

本日の理事会は、そういう方向に向かっての論議で、時間が多少長引きましたが、われわれは単にシートを作り、ケースをつくるだけではなしに、地球温暖化対策、排出権取引というものがこれだけクローズアップされているわけですから、全段連としても自主行動計画を作って、地球温暖化対策にどういうように寄与して行くかということについても、今後とも本格的に検討して行きたいと思っております。

多少、世界経済も日本経済が変わってきました。その変化に対応できるようにして行きたいと思っております。折から、アメリカにオバマ政権ができます。彼が言っているのは「イエス・ウィ・キャン・ウィズ・チェンジ」です。われわれも、冒頭にも申しましたが、意識が全体として変わってきております。更にこの経済に対する「チェンジ」を掲げて、進んで行きたいと考えております』。

段ボール値上げ、ほぼ全面浸透 08.11.04

段ボール値上げが、10月いっぱいで全面浸透の形勢となった。このうち、シートについては、主に契約更改日の違いにより、10月1日または10月21日出荷分からC5シート7〜8円アップで10月半ばまでに決着、ケース価格の値上げも、最大手需要家向け原紙価格が10月1日出荷分から例外無しの10円アップが公表されたことをバネに、10月中旬以降、詰めの交渉が急進展し、月末までにユーザー軒数で推定80〜90%の大半が決定、一部例外的に残るユーザー先も11月上旬には最終決定に至る見通しとなった。

いつの場合も、段ボールケース値上げは目標よりずれ込むのが通例だが、今回はそういう意味では異例のスピードで進展した。その背景として、当初は原紙の10円に加工賃上昇分も見込んで13%〜15%アップが目標とされていたが、米金融バブル崩壊に端を発した日替わりの世界情勢激変で、重油・コンスターチ・運賃等々の加工コスト上昇分が思い掛けず緩和される流れとなったため、段ボール各社とも加工賃を見切って、原紙代だけで決着する動きに急転換したことも、ユーザーに受け入れやすい素地となった。

原紙代キロ10円だけなら、ケースで6円見当、総じて従来価格に対し10%〜11%程度の値上げ幅に落ちついた形勢。また、原紙が10月1日から値上がりした一方で、シート(C5/50円がらみ)も即日は少なく、21日が中心となっているし、ケースは更に遅れるから、10月は段ボールメーカー全社が赤字。ただ、11月にそれがどの程度カバーされるか、70%回収できたら御の字という見方が多いようだ。

その一方で、段ボールメーカーは原紙在庫の積み増し、ボックスメーカーはシートの前倒し発注で防戦した。経済産業省が10月29日発表した平成20年9月の段ボール原紙生産(速報)が前年比3.9%増に対し、出荷は2ケタの17.2%増、在庫は20.3%減少となった。段ボールシートはそれに比べると目立たないが、生産が2.0%増、出荷1.4%増、在庫9.8%減少と、やはり仮需の動きを数字に表している。

原燃料高に追いまくられて、毎年値上げを強いられてきた段ボール業界は、今回で値上げが打ち止めとなるだけに、重荷を下ろして表情も明るい。それと、この一両年ですっかり変わったと言われることだが、せっかく良くなったこの状態を壊したくないという気運が、業界中に完全に定着、値段を下げて量を取ろうとする段ボールメーカーは、もはや皆無にひとしい状況。原紙の安定構造が、段ボール加工業界の安定構造をも築く結果となっている。

段ボール原紙全品種キロ10円アップ完了、王子板紙が10月1日発表 08.10.01

段ボール原紙メーカー最大手、王子板紙(株)では10月1日、段ボール原紙の値上げがすべて予定通り、10月1日出荷分からキロ10円アップの線で納入先の大口ユーザー、段ボール会社の区別なく了承を取り付け、実行段階に入ったと発表した。

この結果、公式の表示価格は同日からKダッシュライナーがこれまでのキロ当たり75円から10円アップの85円に、Kツーダッシュ79円、Kスリーダッシュ74円、更にCダッシュライナー67円、中芯原紙D級62円に、それぞれ10円の値上がりとなる。

同社の説明によると、今回の値上げ交渉の中では、段ボールメーカーの大手の一部で、大口需要先の全農ほか指定紙や外資系を含む飲料メーカーでの価格が自社向けの値上げと同時・同値でなければ受け入れられないといった強硬な態度だったことや、一方、大口需要家も、逆に、段ボールメーカー全社が今回値上げを受け入れた事実を確認できない限り受け入れられないといった意向が強かったため、8月から9月末日まで、終始ギリギリの折衝が続けられた。

この結果、まず段ボールメーカーについては、9月半ばまでには同社直接、及び代理店を通じてほとんどの相手先と相次いで承認を取り付け、これと併行して進められた大口需要家との交渉の進展・決着によって、9月30日現在までに、上述の通り、同社の納入先全社について、「10月1日出荷分から全品種キロ10円アップ」の線で承認を取り付け終わる結果となった。

更に、段ボール業界から最大の焦点と見られてきた大口需要家向けの問題については、折から米国の証券バブル崩壊による混乱を含めた原油の値下がり、古紙価格の軟化から、今回の原紙値上げ幅の再考の要求も強かった模様だが、この点については、今年初以降の原燃料コストアップ分をそのまま9カ月間被っている事情を説明すると、十分に理解が得られた状況だったとしている。

そして、外資系を含む飲料メーカーなどの場合、本来は11月ごろの交渉で来年1月からの価格を決定する慣例になっているが、今年10月〜12月分については、この年間契約交渉から切り離してキロ10円アップを決定、また、指定紙関係の各社も全社が承認を表明、この一両日中にも段ボールメーカー各社にそれぞれ通達する見込み。今週はその種の通達が大口ユーザーから段ボール会社あてにつぎつぎにとどく気配だ。

以上の通り、段ボール原紙の今次の値上げについては、いわば100点満点の結果だったが、本番は、これからの段ボールの価格転嫁。ただ、段ボール加工の方は、原紙がどうなるかが明確にならないと、「詰め」の段階まで進みようがないのが従来のパターンで、このため、9月末までの見積もり提出・交渉段階を経て、これからが、いよいよ本格交渉、詰めの段階を迎えることになる。