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静かなオイルショック風景 2006-03-15

▼「段ボール箱の値上げ環境」がほぼ整ったように思われる。というのも、段ボール箱価格の引き上げを阻害する要因を一つひとつ並べて数え上げ、その要因がいまどういう状況かを考えてみると、一番分かり易いかも知れない。

▼まず、コストプッシュの状況。これは誰が見ても満点だろう。普通の紙にしても、段ボール原紙にしても、およそ紙と名のつくものは、紙の繊維を水の中に分散させてから抄き取り、水を絞って熱で乾かして作るから、オイルなしでは製造できない。紙は、だから石油価格が上がると、いままでの安さがウソのように天井に飛び上がる。

▼王子製紙は、燃料代だけで240億円ということだし、レンゴーはキロ7円と表現が違うが、それだけの値上がり要因になっているから、原紙を上げないとやって行けないのは当然だろう。段ボールの場合も、工場の運転上のエネルギー費ということが当然あるが、それ以上に、原紙の値上がりによる”玉突き”要因が勿論、一番大きい。

▼阻害要因で、いつの場合も問題になるのが「過当競争」である。だが、過去2回、原紙が合計15円上がって、段ボールは統計上だと1円、つまりほとんど上がっておらず、それにまたかぶせて5円だから、過当競争の火種も、もう消えている。

▼それから、景気回復でこれから需要がおいおい良くなる形勢だが、需要が出ると、取り合いが起きて値段が崩れるという例が過去には多かった。こんどはどうだろうか。どうも、需要単位が極端に小さくなって、いわゆる小ロット化と即納の掛け合わせが厳しいから、工場の方が追い付かなくなる心配が出てきた。

▼それに、もはや「数量ではなくて値段」というのがどこの段ボール会社でも第一番の問題点に変わっている。

▼”静かなオイルショック風景”のようである。