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関連三団体賀詞交歓会で大坪理事長が冒頭挨拶 2008-01-15(第998号)

全段連大坪理事長全段連大坪理事長

日本製紙連合会板紙部会、全国段ボール工業組合連合会、日本板紙代理店会連合会の三団体共催による平成20年「板紙・段ボール関連三団体新春賀詞交歓会」が1月10日正午から東京・飯田橋の「ホテル・グランドパレス」で開催された。出席者は350人を越える盛況。今年の当番幹事が全段連となっているため、全段連大坪清理事長(レンゴー社長)が昨年(日本製紙連)につづいて冒頭の開会挨拶を行った。前年の段ボール価格修正交渉がまずまずと評価される状況を反映して、落ちついた雰囲気の中での互礼会であった。

関連三団体賀詞交歓会で冒頭の全段連大坪理事長の挨拶要旨は次の通り。

『皆様、明けましておめでとうございます。こういうところでは、世界経済とか日本経済の一般的な話からスタートするのが恒例ですけれども、本日はもう一月十日で、エビスさんの季節になっておりますので、そういう話はやめにして、段ボール業界の話に集中して、皆様がたとお話ししたいと思っております。

まずもって、昨年後半、段ボール業界の皆様方が本当に心を一つにして、いままでの業界に無かった、いわゆる付加価値を高める加工賃の価格修正に取り組もうということで、一致団結して動けるようになってきた、その成果が、100%ではありませんけれども、それなりに実りが出てきたということは、段ボール業界の方々が本当に日夜ご努力をしていただいたお陰でございます。まずもって、皆様がたに御礼を申し上げたいと思います。

ご存じのように、この段ボール業が日本に出来て今年は99年目であります。来年が100周年でありますが、なぜ99年かと申しますと、日本で初めて段ボール業を始めたのがレンゴーの創始者井上貞治郎氏でありまして、以来、99年になるということです。この99という数字は、陽が二つ重なるので「重陽」といわれます。昔から陰陽の思想で奇数は非常に活気のある「陽」の数字、偶数は「陰」の数字です。この奇数の一番大きな数字、9が二つ重なるということで重陽といいますけれども、つまり非常に活気があって目出度い年になるということですので、今年の段ボール業界は「重陽の年」だということを良くご理解いただいて、先ほど言いましたように、本当に心が一つになった業界を、更にレベルアップする努力を、ぜひお願いしたいと思います。

先ほど、全段連理事会でも申し上げたのですが、いままでにない動きと成果が出てきたということで、多少、段メーカーのトップの方々に安堵感というのがあるんではないかという風に思っておりますが、私が絶えず申し上げております通り、「100里を行く者は99里をもって半ばとす」ということでございます。まだまだ、半ばの段階であるというご理解のもとに、今年も引き続き頑張っていただきたいというように思います。それが、この99という数字であります。

では奇数がなぜ「陽」というように、陰陽の思想で喜ばれるかといいますと、奇数と偶数を足したら必ず奇数になります。奇数と偶数の引き算をしても必ず奇数になります。つまり、偶数と奇数では奇数の方が強いということで、陰陽の思想では、陽の数字ということになっているわけです。今年は、段ボール業界にとっては、そういう非常に強い数字、明るい数字、前を向いて走れる数字を担っているというご理解のもとに、頑張っていただきたいと思います。

井上貞治郎氏が99年前に段ボール業を始めたときから、ずっと流れる哲学を自分で創り上げているわけですが、その一つに「キントマ」哲学があります。キンとは何かといいますと、これは鉄のような強い意志を持ってお金を大事にしてくれということです。昨年以来、私が申し上げておりますように、業界としては、いわゆる昔の限界利益思想といいますか、要するに変動費を引いたら多少は利益が出た、さあ限界利益が出たということで、生産量をどんどん上げて、あるいはシート販売を拡販して、それで固定費をカバーして利益を出すような経営をするというような、限界利益を求めて生産量を上げるジレンマに陥っていたわけですけれども、私はこの思想は棄ててくれということで、フルコスト主義に基づく四つの分配が出来る費用をそこに組み入れて欲しいということをお願いしたのが、加工賃の修正であります。
そして、これが本当に心が一つになったということでございますが、その変動費と固定費と、それが、分配できる四つの、本来なら利益と計算されるものを、「費用」に組み入れていただいて、「フルコスト」という思想でやって欲しいということでありました。

そこから出てきたものをいわゆる労働分配、あるいは資本分配、あるいは租税分配、あるいは社会貢献できるコストとしての分配ということで、思想が徹底したということでございますので、このフルコストの徹底というのは、「キントマ哲学」のキンから出てきた思想でもあります。「と」は何かといいいますと、これはアンドです。次の「マ」は間です。この字の上に時を付けたら時間になります。段ボール業界を発展させるためには、時間を大切にしてやりましょうということが一つ。それから上に空という字を付けると空間となります。これは環境汚染、地球温暖化なども見据えて「間」を大事にしようと言ったと思うんです。三つ目に、人を付けたら人間になります。人間を大事にしなさい。人間関係を大事にしなさい。人間で出来上がっているグループ間のコミュニケーションを大事にしなさい、業界を大事にしなさい。単なる自分の業界だけではなしに、他の業界とも、そのために、今日は三団体の互礼会をやっているわけでありますが、この点については、先ほどの、全段連の理事会で大問題になった問題があるわけです。

折角、この三団体で、色んな意見を統一してやって行こうというところが、これを乱すような動きが出てきているのです。それは、何かといいますと、三団体の流れというのは、古紙業界があって、製紙業界があって、段ボール業界があって、そしてユーザーがある。この流れがずっと出来上がっているわけでありますが、この中で、段ボール業界をすっ飛ばして、製紙会社が、さる流通と一緒になって、大手ユーザーと取り組もうというような動きが出てきている。これは、全段連の理事会全員が大反対ということで、この動きに対して、どうブレーキを掛けるかということを真剣に検討したいというのが、先ほどの全段連の理事会で出てきています。

これは、問題としては、製紙メーカーの動きが一番大きな問題だと、それから、せっかく三団体でやっているこの流通の問題も出てきているということでありまして、こういう風なところを乱すような動きが、この新年あるいは昨年暮れから出始めているということについては、本日、経産省の加藤課長が来られておりますけれど、経産省も巻き込んで、色んな動きをやって行きたい、全段連としてやりたいと思います。

私は、いま非常に微妙な立場におりまして、全段連の理事長でありながら、製紙連合会の板紙部会長を兼ねて、一貫メーカーとしての立場が一方にあるわけですが、私はスジを通して、そういう動きは、全段連の理事長としての動き一本にしぼって、やって行きたいと思っております。

こういう問題についても井上貞治郎は、「キントマ哲学」で、古い時代から、われわれにサジェッションを与えてくれているということでございます。今年は全段連、或いは流通、製紙、この三団体が本当の意味で一つになって、更なる発展を遂げられるように祈願いたしまして、新年冒頭の挨拶に代えさせていただきたいと思います』。