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仮儒反動で1月はマイナスに 2008-03-30(第1003号)

平均単価平均単価

平成20年1月の段ボール生産(確報)が別表の通り9億4,596万1千m2、前年比1.5%の減少と発表された。このうち貼合メーカーの一貫消費(製函投入)は6億2,812万6千m2、前年比0.3%増とプラスだったが、シート出荷は3億1,911万5千m2、前年比4.8%減と3カ月連続の減少となった。1月のマイナスには、昨年の段ボール価格修正に伴い、10〜12月を中心に広範な需要分野で仮需が発生したことによる"反動減"の要素も指摘され、1〜3月期に逐次、この消化が進んでくると見られる。

最も注目される段ボール価格修正の浸透状況については、超大手ユーザーなどの価格更新契約が年明け後の1月から実施段階に入るなど、契約ベースと実施ベースとのタイムラグの関係で、統計面にはこの春に引きつづき反映されてくるが、ケース平均単価については、昨年10月に前年同月比でまず1.1%上昇に始まり、11月2.7%、12月3.1%、そして1月には4.5%上昇まできている。

段ボールの場合、シーズンによって包装内容が変わることが多いため、前年同月でみた「傾向値」がより実態に近いとみられているが、そういう比較では、1月の段ボール箱の平均単価は前年同月に比べm2当たりまだ3円アップの状況。その点、シート価格は10〜11月にすでに10%程度の線で浸透が統計上にも反映され、ケースを合算した総平均では1月時点で前年比ほぼ6%がらみの線まで上昇した状況となっている。

これは、平たく言えば、年間生産額1兆円に対して600億円。つまり、業界の目標だった20%アップ、2千億円増収からみると、今回、1千億円規模まで達成出来たかどうか、かなり微妙な状況のようである。更に、この段ボール価格水準のまま安定が持続される保証がない状態。中国需要にリンクした古紙をはじめ原燃料コストの高騰で原紙メーカーの採算が極度に窮迫と伝えられ、その再値上げがやがて段ボール再値上げを迫る時期がやってきそうである。

世間一般の最近情勢をみても、「狂乱物価」と呼ばれた第2次石油危機(1979年)以来の30年振りの物価の大変動期の気配。段ボール業界の「非常時」が更に今年も続きそうである。

冒頭に述べた「仮需」反動の経過を主な需要部門別にみると次のようになる。

  • (1)電器器具機械器具=10月4.3%増、11月2.2増、12月98.0、1月98.7
  • (2)薬品化粧品洗剤=10月8.2増、11月7.5増、12月1.3増、1月98.7
  • (3)加工食品=10月8.7増、11月7.5増、12月1.3増、1月1.6増
  • (4)青果物=10月10.2増、11月21.0増、12月8.2増、1月0.0
  • (5)繊維製品=10月2.1増、11月0.3増、12月96.2、1月99.1
  • (6)陶磁器・雑貨=10月5.8増、11月4.0増、12月0.2増、1月99.4
  • (7)その他=10月4.8増、11月1.9増、12月0.7増、1月0.0
  • (8)包装用以外=10月28.5増、11月12.3増、12月1.9増、1月10.0増

段ボールに「仮需」が発生したのは、最も近いところでは平成9年4月の消費税増税の際だが、本格的な仮需といえば、やはり約30年前の第2次石油危機当時にまでさかのぼることになるし、当時は、また「電話一本でケースの値上げが通った」状態だったから、それと比べると、昨年の仮需などはまるでケタが違う状況だし、言い替えると、それだけ「反動」も小さいことになる。

問題は、仮需量の最も大きかった青果物関係だが、昨年秋は豊作のため相当量が実需で消化されていることと、その他の需要部門は量的に限られるため、1〜3月期で"仮需反動減"からは脱却出来そうである。また、平成20年1月の地域別生産動向についてみると、プラスは唯一、北海道だけ。残る7地域がマイナスとなっている。