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20年2月、ウルウ年効果で2.8%増 2008-04-30(第1005号)

平成20年2月の段ボール生産(確報)が10億7,466万3千m2、前年比2.8%増と発表された。今年はウルウ年の関係で、稼働日数が20日と前年より1日多かった反面、前年10〜12月の段ボール値上げに伴う仮需反動減のため、その"カレンダー効果"(4%台のプラス)が相殺された結果とみられる。続く3月生産速報は11億2,072万3千m2、前年比5.2%減と発表された。2月と逆に稼働日数が20日と1日少ないため、そのカレンダー効果によるマイナスと、仮需反動減とが加わった数値。実質では横ばいの推移とみられる。

米国のサブプライム問題に端を発した欧米金融界の巨額損失と、それに伴う米国経済の不況突入懸念、更に追い打ちを掛けるような原油高・資源高・食糧品価格の急騰が世界の実体経済に深刻な打撃を及ぼしそうな気配だが、日本の経済動向としては、目下の段ボール統計からみる限り、特に大きな変化は認められないようである。
また、注目の段ボール価格推移については、1〜2月のシート出荷量(前年同期比2.0%減)に対し出荷金額は6.4%増となり、実質8.4%の上昇。一方、ケース出荷量の同2.3%増に対して出荷金額は6.8%増、平均単価で4.3%増と、ケース価格はこのあと4月時点での最終段階の浸透結果が注目される状況となっている。

"仮需反動減"が昨年末以来懸念された割には、1〜2月まで、各地域ともさほど大きなマイナスにはなっていない。これは、ウルウ年効果にもよるが、例えば、1〜2月の合計で北海道が前年比7.1%増、東北2.3%増、関東1.0%増、中部0.3%減、近畿0.7%減、中国0.8%増、四国0.4%増、九州1.6%増などの動向と上記の3月速報値も勘案すると、1〜3月の第1四半期合計でも仮需反動減程度の小幅マイナスに止まるものとみられる。
需要部門別には1月こそ全10部門中、半分の5部門でマイナスとなったが、カレンダー効果の2月は全需要部門が揃ってプラス。しかも、加工食品、及びその他の4.5%増のほか、その他の食品及び通販・宅配が揃って7.9%増、更に包装用以外が25.4%増となり、このほか電器・機械が3.2%増、陶磁器・ガラス・雑貨が3.6%増、薬品・化粧品が2.5%増、青果物2.6%増などの主要項目がそれぞれ堅調な数字を示しており、注目されるだろう。

特に、1〜3月に大きな反動減が見込まれていた青果物が、目下のところ、そうした気配が何もないのが奇異にさえ感じられる。というのも、青果物の昨年10〜12月の伸びは、10月が10.2%、11月21.0%、12月8.2%、以上の単純合計で37.9%増ということになるから、これが1〜3月に消化されるとすると、連続して2ケタのマイナスが続く場面さえ想定された。

ということから、昨年は主要青果物が全て豊作で、仮需に見えた分もかなり実需で消化されたことと、年明け後に、晩柑類などシーズン物のの作柄が良好、かつ市場での需要も順調、また段ボール価格の強調もあって、段ボール在庫の調整のような動きにまでは至らないのかも知れない。

昨年末に、特に仮需が目立った青果物の例を挙げたが、他の需要部門でもそれぞれ前倒し購買が広がっていたわけで、その割にはこの1〜3月でのマイナスが少ないことは同様である。そして、そういう数量が減りにくい環境として考えられるのが、今後の段ボール原紙価格の問題、それにつながる段ボール価格の動向ということになる。

段ボールの場合は常にそうだが、商品輸送の必需物資だから、一定量が毎日購買され、同時に常にツナギの在庫量が必要である。ただ、価格が先安なら、あえて在庫をある一定量以上を持つ必要はないが、現状のように先高予想の段階なら、多少ゆとりのある在庫量を抱えていても、ユーザーの立場でマイナスにはならないし、あえて減らす必要もないことになる。そういう流れが、この1〜3月の情勢だろうか。