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王子製紙2007年3月期決算、経常40.6%減益 2008-04-30(第1005号)

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王子製紙(株)では4月28日、平成20年3月期の連結決算をまとめ、発表した。それによると、同期(平成19年4月1日〜20年3月31日)の連結業績は、売上高が1兆3,183億8千万円、前期比4.2%の増収となったものの、営業利益は421億2,200万円と33.3%の減益、経常利益は380億6,400万円、同40.6%の大幅減益となり、この結果、当期純利益は117億6,800万円、31.4%減と、前々期の半減、前期の2割減に、更に3割減という苦渋の決算内容となっている。連結決算概況は左記の通り。

決算発表の記者会見は、神田憲二取締役常務執行役員、四宮利勝執行役員経営管理本部長の両氏が出席して行われた。

今期(2007年度)と前期(2006年度)との連結業績の対比が別掲表上段、そして今期に対する2008年度の当面の業績予想が下段表となっている。2007年度連結業績の下に経常利益の増減益分析が示されているが、販売・市況要因418億増益のうち、値上げによる増益410億の内わけは、印刷用紙121億、段ボール製品99億、家庭紙51億、段ボール原紙49億、白板紙33億、包装用紙25億、そのほか合計32億で、段ボール原紙・段ボール製品で148億、36%を占めている。

この販売・市況要因による418億とコストダウンによる123億の増益分を加えて前期比541億の増加だが、これに対し原燃料コスト増だけで583億とこれを遥かに上回っており、更に減価償却費(5%ストップ分ほか)及び株価下落や退職給付引当の増加、及び為替変動が加わって、経常利益の前期比マイナスが260億に達したという今期の概況であった。原燃料高の中でも最大要因が古紙の286億で、これは前期比でキロ当たり5〜6円の値上がり。次がチップの92億で、紙キロ当たりで2円の上昇となっている。

これに対し、2008年度の業績予想のベースとなる経常利益の増減益分析が下段に示されている。まず、販売・市況要因の増益予想590億を見込んでいるが、うち価格差異分が576億で、これは(1)前期値上げの通期寄与が316億、(2)既に発表済みの新聞用紙4月・印刷情報用紙6月ほかの値上げによる増益分310億と、(3)前期比大幅な円高効果で見込まれる減益分の合計が56億となっている。08年度の原燃料価格差は533億増。うち古紙が189億、チップ75億、重油79億、石炭57億、薬品ほか105億というように続くが、古紙は現行レベルで横ばいの試算。またチップ・ドバイ重油・石炭などは、それぞれ新年度の契約ベースで折り込み済みとなっている。

段ボール業界・ユーザー業界にとっての最大の関心事は段ボール原紙がどうなるか、段ボール価格への波及はどうなるかだが、この王子製紙の2008年度連結業績予想には、段ボール原紙値上げに触れた部分はまだ何もない。そうした中で、当日の記者会見では、その背景として次の事情が説明された。

「段ボール原紙についても当然、検討を進めているが、いま現在は、段古紙の輸出が円高の影響もあって、ちょっと動きが鈍くなっており、それを慎重に見守りながら、値上げを打ち出して行きたいと考えている」。