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物価大変動期の真っただ中で 2008-05-15(第1006号)

▼経済現象は、全て波のような形で上がり下がりを繰り返し、循環して行くものだと誰もが認識している。ところが、近ごろでは、そういう常識が果たしてそうか知らんといった、気の迷いを生じさせる機会がめっきり多くなってきている。

▼原油価格一つ取ってもどんどん右肩上がりに上がる一方で、つい先日には、昭和51年かどこかで記録した過去最高値を30何年ぶりかで更新したとか、それでもなおかつ先物市場の相場師たちは更に値を吊り上げる気だろうかとか、また、ひょっとすると、原油は青天井ではなかったのか、と錯覚させる場面さえある。

▼食糧もそう。日本は世界にも稀な米余剰国で、政府資金をいくら投じて減反政策を進めても、米倉にコメが余るばかり。それも、世界一美味しいコメで、昔の総理大臣は「貧乏人はムギを食え」と言って大騒ぎになったけれども、いまではトウモロコシを石油の代わりに使おうといった奇想天外な発想が正気で世界に通用するようになって、トウモロコシもムギもコメも、要は「貧乏人は何も食うな」というような世界になってきている。

▼そんな世の中になってみると、一番心強いのは日本人である。かの総理がご健在なら「前言取り消し。貧乏人はコメを食え」と仰有りそうな、そんな逆転の時代と言えそうな世相になってきた。

▼北欧の童話に「ハダカの王様」というのがあった。それと同じで、国際経済でも、いまの幻覚が正されると信じたい。あらゆる財貨を紙切れの証券に変え、盛大に売り買いした金融界の賢い王様たちが、結局は「ただの紙切れじゃないか」の天の声で巨額損失を蒙った。

▼物価大変動期に、中国四川大震災が突発。衷心からお見舞い申し上げたい。

▼同時に、数年来、世界経済・原燃料問題を激動させた主役が中国。今年後半、五輪よりも、何よりも、四川次第だろうか。