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「結局は前二回と同じ石油危機」 2008-07-15(第1010号)

▼古紙価格の高騰が、段ボール原紙業界及び段ボール業界を大きく揺さぶっているが、段ボール古紙価格がキロ60円、瞬間的には70円というバカ高値がついたことがあるのをご存じだろうか。

▼中国向け古紙輸出の急増と輸出価格の上昇から国内古紙価格上昇を招くという経過をたどって、段古紙価格で遂に20円を上回るメーカー買値にまで至ったのが現状だが、中国問題など何もなかった昭和54年に、折からの「第二次石油危機」を背景に、3月の17円50銭から、8月21円50銭、10月34円、そして55年3月には遂に50円相場となり、一部に、60円とか70円のメーカー買い入れがあったのも事実。

▼因みに、原因は簡単。当時の多数の原紙メーカーが、原料が上がっても、すぐ価格転嫁できたから、われ勝ちの増産に次ぐ増産で、古紙の買い入れをやみくもに拡大したため。(現在は逆にメーカーは古紙高対策として減産を強化)

▼これは、本紙のホームページ「歴史の証言」の昭和54年〜55年編に、原紙メーカーのコスト事情変化の記録として収録されているので、ご確認下さると幸いです。

▼「狂乱物価」と呼ばれた当時の社会・経済情勢と今日のそれとでは状況がかなり異なっている。しかし、環境は違っても現れている現象は共通する部分が多いという意味で、「第三次石油危機」という判断で、この非常事態に対応して行く必要があると思われる。

▼目先にあるのは、当時と同じ段ボール原紙の高騰。そして原紙高騰に対してタイムラグなしに10月1日出荷分からの段ボールシート・ケースの同時値上げという状況になってきている。また、段ボール関連業界が原燃料の価格転嫁を急ぐ一方、段ボールユーザー業界も食品関連では特に穀物価格の暴騰、共通項のエネルギー、及び鉱物資源の急騰の価格転嫁をどう進めるかに悩んでいる。

▼こういう非常時には、普段の良識が通用しないことがあることも事実。企業には「まず生き延びなければならない」現実が迫ってきている。

▼ただ「みんなで渡れば怖くない」というか、それも"歴史の証言"ではあるが。