特大


業界フラッシュ

ホーム > 業界フラッシュ > 「非常時に強い段ボール産業」

「非常時に強い段ボール産業」 2008-07-30(第1011号)

▼レンゴー、王子製紙の平成21年3月期第1四半期連結決算が発表された。両社とも増収はひとケタながら、2ケタ増益となって、平成19年を通じての、ほとんど全品種にわたる価格修正の成果が大きく反映された業績内容となっている。

▼レンゴーは、全体がほとんど段ボールの固まりとして、王子は洋紙のウェイトが非常に大きいというように、かなり業務内容が違うわけだが、その王子の紙パルプ製品部門の営業利益と、段ボールなどの紙加工製品事業の利益が同じ。加工型への変身というか、歴史的な出来事なのだろう。

▼段ボール業界全般の収益状況も、おそらく今回のレンゴー、王子決算から類推される状況。つまり「増収、大幅増益」ということである。業界では、中堅・中小段ボールメーカーは全般的に口が重くて、特に収益状況ががよいときに、良いとはっきりおっしゃる会社が少ないのだけれど、その点、上場企業の場合は、良いときはよい、悪いときは悪いが決算報告数字上もはっきりしているから、それで全般を推し量るというのも、いわば恒例のようになっている。

▼とはいえ、昨年の価格修正で、段ボール製品の収益状況が目下、かなり改善されているとはいうものの、すぐ次の過程が控えている。10月からの原紙値上げ、同時に段ボール値上げで、うまくことが運ばないと、また大変なことになる。

▼ただ、世界的な環境も合わせて、確かに状況が非常に厳しく、容易ではないと思わせる一方で、前2回の石油危機時のことを思い出すと、段ボールはそういう「非常時」に強い特質があって、あまり悲観的な思い込みは考えもの、という気がしないでもない。

▼というのも、段ボールがないと、商品が運べないという絶対的な条件があるからである。火事場の力持ちというか、そんなところがありそうだ。