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「第三次危機の終わりの始まり」 2008-09-15(第1014号)

▼「てこの原理」と言うのだそうだ。不動産物件の証券化投資のことである。アメリカのフロリダとか、カリフォルニアとか、地名を聞いただけでも良いところだろうなと思うところに、前庭の広々したアメリカンスタイルの家が建っていて、それがわが家になるということが、多くの人々の「アメリカンドリーム」そのものだったことは、日本に居ながらでも理解できるところだった。

▼そのアメリカンドリームを購入した人々の債権を細切れの証券に変えてまた売りする。証券などは、印刷すれば幾らでも出来るものだけど、そこに印刷してある名前が信用されないと誰も買ってくれない。だから、我こそはと自信のある金融機関が、このうまい話にとびついて、とことん信用を膨張させたのだろう。

▼てこの原理で、1億のカネが10億にも20億にもなるそうである。それが金融工学という最先端の学問だと、だれか経済評論家センセイが語るのを以前に聞いた。

▼その後、金融工学が破綻したあとで、発明者の航空工学の専門家が語ったのを聞いたら、ジェット機が墜落しない安全飛行の原理を金融に応用したものなのだと言う。世界最先端・最大手の金融機関が、その工学を信じて、巨額損失を出したようである。

▼金融機関はカネを働かせるのが商売。手元に幾らでも資金があって、それを働かせないと食べて行けないという仕事。だから、なのだろうか。

▼一方、段ボール会社は毎分何個ずつでも、段ボール箱を作ってなんぼのビジネス。精いっぱい動き回って箱をつくり、精いっぱい動き回って箱を売って食べている。段ボール工学のようなハイテクはないから、ただ一生懸命やるだけである。

▼だが、見渡せば、金融工学さんの破綻のお陰で原油も古紙も下がり始めたではないか。今度が打ち上げパーティなのか。