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「世界大恐慌への耐性はどうか」 2008-09-30(第1015号)

▼米国の金融バブル崩壊が欧州諸国に拡散、更に新興経済諸国も巻き込んだ世界大恐慌への懸念がいわれている。そのつど言われるのは「日本の経験」が生かされなかったことのようである。

▼また、米国金融業界のモラルハザードを、「自由」の名ゆえに、誰にも止められなかったことも、世紀の教訓として後世まで語り継がれそうである。

▼日本は、後から振り返ると「失われた15年のお陰だった」ということになるのかも知れない。欧米の経済混乱をよそにいまも平静だし、これからも大恐慌への耐性は一番強いように思われる。というのも、段ボール産業のこれまでの経緯と現状からの「連想」である。失われた15年の間に悪夢という悪夢を全て味わい尽くし、ぜい肉はおろか、ほとんどの余計なものを全てこそげ落として、現在に至っている。

▼だから、これから再び日本経済も景気後退の波にさらされる流れだが、それへの耐性も十分備わっていると思われるが、どうだろうか。

▼王子板紙が10月1日、同日出荷分からの段ボール原紙値上げ貫徹を発表した。段ボール業界が特にこだわった大口需要家へのサービス価格撤廃にも了承を取り付けての、いわば100点満点の成果だったようである。過去に出来なかったことが、現実のものとなったというこの一事だけでも、段ボール産業全体の変貌が感じられるようである。もちろん、王子板紙は代表例であって、他の原紙メーカーも同様の動きに終始していることは疑問の余地がない。

▼加工業界は素材を加工する産業だから、まず最初に「素材ありき」で、素材が固まったら、次が加工という順番になる。

▼そのための準備がずっと続けられてきた。価格修正の機会が訪れるたびに生じた原紙・加工の間の不協和音も、今回は何も起こらないだろうし、ベストの環境だろうか。