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輸入クラフトライナー値上げ IPジャパンが発表 2008-10-15(第1016号)

IP&WYIP&WY

日本の段ボール業界と長い交流の歴史を持つウェアハウザー・ジャパン(株)のコンテナボード・パッケージング・リサイクリング部は米本国におけるインターナショナル・ペーパー社(IP)によるウェアハウザー社(WY)の同部門買収で8月4日、新たに設立された(株)インターナショナル・ペーパ・ジャパン(東京都港区麻布台1-7-3、神谷町スクエアビル9階、電話代表03-3560-7389)に統合され、従来のWY業務をそのままIPに引き継いでスタートした。

インターナショナル・ペーパー社の、日本におけるこれまでの活動は、米本社の1ブランチとしての連絡業務に限られ、営業は行っていなかったが、それが今回の新会社設立により営業活動が出来るようになったと同時に、関連する人員6人(コンテナボード3、スペースクラフト3)をそのまま引き継いで、日本国内の取引関係も、社名こそ変わったものの、そのままの順調に推移している。

IP社の、従来の「ノース・アメリカン・インダストリアル・パッケージング部門」は、07年売上高が39億$、段ボール原紙の年間生産量が480万t、工場数5工場、段ボール工場を主体にした「コンバーティング」部門が49工場、従業員が10,200人だったが、買収されたウェアハウザー社のコンテナーボード・パッケージング関連部門がIPよりも大きく、07年売上高52億$、段ボール原紙年産630万t、9工場、段ボール工場106工場、従業員14,500人となっている。

IP及びWY両社事業部門が合体して、単純計算では売上高91億$、段ボール原紙年産1,110万t、原紙工場15工場、段ボール工場155工場、従業員24,700人の超マンモス企業体となった。

この巨大な「インダストリアル・パッケージング部門」も、インターナショナルペーパー社全体の約40%で、ほぼ同じ40%を同じく拡大中の「プリンティング・ペーパー」が占めており、それと対照的に、森林・木材部門、コーテッド・ペーパー部門、ベバリッジ・パッケージ部門などが事業売却等を通じて縮小した経過となっている。

ウェアハウザーの、コンテナーボード・パッケージング部門の売却には世界中が驚いた状況だが、一説によると、それだけ投資ファンドからの攻撃が猛威だったとの声も聞かれる。

しかし、日本の製紙産業界から、それぞれ米国製紙産業のバックボーンとして仰ぎ見られる両社が、IP社は更に製紙部門への強化に向かい、一方のウェアハウザー社は先に洋紙部門を売却、更に産業用紙を売却して、木材・森林産業への原点回帰に向かっているというように、全く対照的な経営が印象づけられたところで、今後の動向が更に注目を集めるところだろう。

折から、日本国内の段ボール原紙値上げに対し、インターナショナル・ペーパー・ジャパンでは、このほど、日本の国内市場動向に追随して、国内原紙メーカーと全く同じ条件で段ボール原紙の値上げを実施すると発表した。その趣旨については、既に納入先の段ボールメーカーに直接、または商社経由の場合は商社を通じて伝えており、10月納入分から10円アップの線が確定した形となっている。

米国市場では4月から55$アップの線で実施され、浸透している。但し、ウェアハウザー時代から日本では日本市場の動向に準じてという基本方針で、これはIPに変わっても変わらない原則となりそうだ。

日本向け供給は、従来通りのストックポイント方式(東京・名古屋・大阪・博多)で、近年は年間約4万tの供給量となっている。市場のニーズ変化を反映して、最近は厚物がほとんどという。つまり、日本の原紙工場では生産できない厚物銘柄でほとんど独占的なシェアを持っており、日本の製紙メーカーも納入先というように、競合関係は何もない状況となっている。

IP+WYの年産1,110万tの段ボール原紙は、そのうち300万tがサードパーティ、つまり国内の段ボール工場への販売と海外向け輸出で、その割合はほぼ半々ぐらい。残る800万tが直営の段ボール工場155工場で消費される分となる。また、これまでは、西海岸からの供給が全てだったが、IPの工場が東海岸地区にも所在していることから、西海岸の工場に供給余力がなくなった場合、東海岸から送り込むことも可能になってきている。