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段ボール値上げ、全面浸透の形勢に 2008-10-15(第1016号)

段ボール原紙値上げの全面浸透に伴い、段ボール業界各社の対ユーザー交渉も急進展の形勢。特に、日本経済新聞が10月16日付の市況欄で、今回の原紙値上げが大口需要家にも満額で受け入れられたことを大々的に報じたことが、段ボール側・ユーザー側の双方の気迷いムードを一掃する効果を呼び、段ボールケース値上げ交渉が一気に詰めの段階に向かい始めている。段ボール箱の値上げは、とにかく対象軒数が多いことと、最終的には経営者自身が訪れて承認・確約を取り付けるといった舞台。その大詰めが近づいてきた。

今回の段ボール原紙並びに段ボールシート・ケースの値上げは、折からの米国の金融バブルの破裂と、その影響として、米国のみならず、欧州諸国の金融危機まで発生させる衝撃的事態に発展、このため新興経済諸国も巻き込んだ世界同時株安など、過去に経験のない情勢下で進められたことが特筆される。

ユーザー業界も、世界情勢の激変で、これから先の見通しが付きにくい経済環境へと突入しつつあるわけだから、以前の段ボール産業構造だったら、ひとたまりもなく大ダメージを蒙る状況と判断されたが、基本的には日本の金融機関が欧米と違って小揺るぎもしなかったことを第一点に、勿論、産業基盤である段ボール原紙の構造改革と、そして、段ボール企業がこれまでのギリギリの環境に耐え抜いてきた努力が、ユーザー産業からも評価されていた結果と判断される。

値上げ幅は15%、それを10月1日の即日というのが立て前だが、その辺は納入先ユーザーと個々の会社との取り決めだし、そう杓子定規なお互いの取引関係ではないから、自ずから落ちつくべきところに落ちつくことになるだろう。

ただ一つはっきりしていることは、原紙の値上げ幅がキロ当たり10円と、コスト増分が確定していること。その紛れがないため、大勢は既に確定した形と観測される。