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大坪理事長「本年、持続力を大切に」 2009-01-15(第1022号)

『皆様、明けましておめでとうございます。中締めですので、私は何も申すことはございません。関東の一本締めか何かで終わりたいという風に思っておるわけでありますが、折角の機会ですから(笑い)、一言申し上げたいと思います。

本当に、100年に一度の経済危機といいますか、大変な事態になっているわけでありますが、この経済危機・金融危機の原因をやはり分析する必要があるんじゃないかということで、私なりに分析した結果を申しますと、結局、G7を中心にした政府の失敗と、それから、これまたG7を中心にした色んな経済活動、金融面を中心にした市場の失敗、いわゆるポリテックスのフェイラー(失敗)とマーケットのフェイラー、つまり市場崩壊とが同時に起こって、今回のこのような金融危機に陥ってしまったということでありますので、この原因をはっきりさせれば、私はそのG7を中心に各国がいま一斉に対応策を講じておりますから、メディア或いは評論家の皆さま方が暗い話を年初来、ずっと続けておりますけれども、私自身は、例えばアメリカは1月20日以降、オバマ体制ができあがる。そして、まずアメリカがオバマを選んだということ自体が、世界が大きく変わるキッカケになっているわけでありますが、同時に、オバマがスタッフとして呼んでいる経済政策チームの顔ぶれといったところで、私はアメリカの経済は、評論家やメディアが騒いでいるほど長くは掛からず、底を打って動き出すという風に期待しております。

それから、中国も、ご存じの通り、いま中国はめためたになっておりますけれども、2010年に、これもみなさん、あまり言わなくなりましたけれども、上海万博が開催されます。だから、こういう風に日本を取り巻く中国とアメリカが経済を復興させる色んなポイントがはっきりしてきておりますので、案外早く底を打って動き出すという期待を持って、私はこの新年を迎えたわけであります。

まあ、こういうアメリカの金融市場対策の担い手、あるいは政策スタッフの状況に対し、日本はどうなっているのかということでありますけれども、一番問題なのは日本の政治体制でありますが、これがまあ漢字を間違えたというようなことを、またメディアは書き立てて、ごたごたやっているわけでありますが、メディアもぼちぼち今の在り方を検討しなければならないんじゃないかと思います。

今日はここに来ていないと思いますが、市況対策の記事も、古紙が下がった、下がった、下がったと、嬉しそうに書き立てる新聞があるわけでありますが(満場爆笑)、昨日一昨日は幸い段ボールだけは抜いてある。新聞古紙その他だけで段ボールが下がったとは一言も書いてない、まあ現に下がってないからですが、とにかく下がったことを書くのが新聞の役割ではなくて、実際の経済活動をしているその姿を書くのが新聞の役割ではないかと私は思っております。

例えば、日比谷公園であれだけいろんな人が集まって、大変だ、大変だということばっかり報道しておりますが、ああいう人ばかりではなしに、われわれのように朝から晩まで寝ずに働いている人間のところを、もう少し、スポットライトを当てて書いていただくなり、テレビに映していただいたら、日本はもっと良くなるんではないかという風に思ったりしております。

さて、わが段ボール業界ですけれど、一昨年昨年とそれなりに皆様方の考え方が本当にベクトルが合ってそれなりの体制ができていると思いますので、今年は何をしなければならないかということですが、これははっきりしております。
いま、世界で言葉として一番流通しているのが「サステーナビリティー」という言葉ですが、これは持続力、維持する力ということであります。このサステーナビリティーというのを、わが業界でもきっちりと分かって、実践していただきたいということです。

最近、先ほどの某新聞のトップにはサステーナビリティーを通り越して、「サバイバビリティー」という言葉をつけて書いているところがありますが、まあ、サステーナビリティーをきっちりと、各自が守って行けば、この業界はそれなりに対応策ができると思います。先ほど進藤課長からお話がありましたけれども、コンペティション(競争)となると、誰がコンペティションかといえば、段ボール産業にとっては、やはりプラスチックとのコンペティションということでありますが、幸いCO2 対策、地球温暖化対策をいろいろ考えた場合には、我々の段ボールが包装資材として最後まで生き残る包装資材であるという風に思っておりますので、その点からも今年は「サステーナブル」という言葉で頑張っていただければ良いと思います。

その原点は何かといいますと、これも有名な経済学者でサミュエルソンという人がおりますが、今回の経済危機の一番のポイントというのは、1985年まで続いていた、いわゆるケインズ体制が、同年以降、レーガン大統領によってフリードマン体制、いわゆるマネタリストの体制に入ってしまったということに原因があるわけですが、今回は再びケインジアン体制になってきます。そのケインジアン体制のいまの最高の人間というのが、サミュエルソンであります。

このサミュエルソンが言っております。「神は、人間に二つの目を与えてくれた。一つは、需要を見るために与えた。もう一つの目は何か。供給を見るために与えた」と。需要と供給をきっちり見ながら、マネジメントをして行くことが経済の基本ですよということであります。

作り過ぎないように、早売りしないように。持っている在庫は大事にしなさいよ。こういうことでございますから、ひとつ、その辺の両目を開けて、右目は供給、左目は需要。これを見ながら、わが段ボール業界は進んで行ってほしいと思います。

本年一年間、皆様方の持続力を維持した体制を祈念いたしまして、私の締めの言葉に致したいと思いますので、それでは、私はオバマ新大統領を選んだアメリカに倣って、先ほど言いました「わが業界の持続力を維持しましょう」と言いますから、皆さんは「イエス ウィー キャン」と唱和して下さい(爆笑)。それでは参りましょう、「今年は業界あげて持続力を大切にしましょう、どうぞ」 「イエス ウィー キャン」(大爆笑)。