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長期上昇軌道は確かだけれど 2006-05-15(第955号)

▼景気の動きというのは、決して直線的には行かないもののようである。いわゆる波形の、上がったり下がったりの曲線の波動の形で推移するのが本質だから、昨年夏以降に、段ボール需要がかなり力強く上昇基調を辿り、この分ならと平成18年に期待されたものが、取りあえずのこの第1四半期だけでみると、やや期待外れというか、もう一つ昨年末のイメージと異なっている印象のようである。

▼株式市場をみても、平均株価が1万7千円を越えた、では次は1万8千円かとはやされたのもどこへやら、いまは逆に落ち込んで、いわゆるデートレーダーたちが大きな損失を抱えるような話もちらほら浮かんでいる。

▼段ボール業界の空気もいまひとつ盛り上がってこない。だから、近ごろの新聞で「景気拡大、戦後2位」とか「バブル期を抜く長期の上昇記録」などというのを読んでもどこかもう一つ、実態とそぐわない思いが禁じられない。

▼確かに、多分、これから思い掛けないほど長期にわたって回復上昇軌道を辿って行くには違いない。それは、過去10数年間に谷底の更に下まで落ち込んだ経済だから、回復過程が10数年続いても当然という勘定だが、ただ、やはりいまの段階は谷底から這い上がる準備をしつつある段階で、もちろん、先発組はトヨタさんなどのような場合もあるけれども、それはあくまでもごく少数の例外で、その他大勢が「よくなった」と思える段階というのは、まだまだ先ということなのだろう。

▼ただ、景気が向こうからやってくるのを待つような、他力本願で済む時代ではなくなったことも確かだろう。段ボール価格の修正は、これまでも余りうまくいったためしのない事柄だけれども、決して諦められない問題だということが、いま現在の交渉態度となって浮かんでいるようである。