特大


業界フラッシュ

ホーム > 業界フラッシュ > 関連三団体賀詞交歓会で鈴木会長「流通の機能の活用を」

関連三団体賀詞交歓会で鈴木会長「流通の機能の活用を」 2009-01-15(第1022号)

日本製紙連合会板紙部会、全国段ボール工業組合連合会、日本板紙代理店会連合会の段ボール関連三団体主催による平成21年「板紙・段ボール関連三団体新春賀詞交歓会」が1月9日正午から東京・飯田橋の「ホテル・グランドパレス」で開催された。出席者は300人を越す盛況。今年の当番幹事が日本板紙代理店会連合会となっているため、鈴木光会長(国際紙パルプ商事社長)が冒頭の開会挨拶を行った。一年前の賀詞交歓会は古紙配合率の年賀ハガキ問題が突発したばかりの時点。その回顧も避けて通れない話題であった。

『皆さん、明けましておめでとうございます。日頃大変お世話になっております経済産業省、板紙・段ボール関連三団体の皆さんには本日、大変ご多用のところをご出席いただきまして誠に有難うございます。

一年の最後にお坊さんがその年を象徴する字を書きます。あれを私はちょっと勘違いしていたのですが、実は変化の「変」だったんですね。確かにアメリカでチェンジという言葉が出たんで当然でしょうが、私は寧ろ偽装の「偽」という言葉の方が正しいんじゃないかと思っておりました。特にひどかったのは食品関係で、正に中身から、賞味期限から、産地から、全く懲りずにという言葉が良いかどうか分かりませんが、ずっと繰り返されて、一年中話題になっていました。立ち直ったところもありますけれども、会社を解散したたところもある。更に、中国に委託加工していたところでは、実は人体にまで影響を及ぼすというような事態になったのが、皆さんの記憶に新しいのではないかと思っております。

そういったことで、私は「偽」というのが去年の言葉ではなかったのかと思っております。それをいうなら、実は我々製紙の世界でも確かにあったわけです。まあ、メーカーだけの問題ではなく、流通を含めた我々の問題だというのが私の持論で今日までやってきたわけですが、本来の形で行きますと、製紙業界ほど環境に貢献してると高い評価をいただいても良いんじゃないか、単なる古紙回収率に止まらず、植林を含めてやっているわけですから。ところがああいう問題が出て、信頼を失墜してしまいました。約一年掛けて懸命にメーカーさんにやっていただきましたし、我々流通としてもそういう意味では果たしてきた積もりです。

そういう意味で、現在、ほとんどの問題は解決したということで、次のステップに入っているわけです。特に、この板紙団体の方は一般文化用紙より遥かにそういう問題に対する貢献度が高いわけです。むしろ現在の環境という言葉で言うなら、表彰を受けても良いような舞台ですね。それにも関わらず、ああいう問題というのは、やはり今後絶対あってはならないということで、身を引き締めて現在、やっていただいていると信じております。

昨今の情勢は、まあいろんな昨年からの報道、テレビ・雑誌や年頭のご挨拶のなかでいやというほど聞いておりますし、いまさら私が付け加えるつもりは全くありません。ただ、従来と違う新年を迎えたなという考え方を我々としては作って行かなければいかんと感じております。特に、トヨタとかソニー、キャノン、そのほか色んな会社が、我々と違う世界で、すさまじい人員整理を含めた企業の改善策を出してきております。それほど大変な時代に入ったという認識を高めなければいけないんじゃないかと思っております。

製紙業界も、皆さんすでに新聞紙上でご存じだと思いますけれども、かってない体験で、正に操業率の数10%という減産をやるというところまで踏み込んでおります。この難局はそういう対応をとらなければ絶対越せないという意志の現れだと判断しております。もともと、紙というのは映画とか舞台でいえば決して主役の役ではないと思っておりますが、主役ではなくても、脇役がしっかりしていると、主役が評価されて、その舞台が生き生きするということがありますので、我々としてはその立場を大いに今後も継続する必要があるなという風に判断しております。まさに需要構造というのが、あらゆる角度、あらゆる産業で大幅に変わっておりますから、どうしても紙の場合は待ちの体勢をとる傾向にあるんです。この姿勢は、これを機に逆に変える必要があるんじゃないかと思います。

年末年始、ポストの中に新聞が例年と違ってポソッと入っていました。事実、チラシはめちゃめちゃに減っております。入っていても従来の半分か4分の1です。それから、通販関係がIT、要はネットにどんどん変わって来ています。しかも、そのスピードがもの凄く早いんです。だけど、我々の世界は一攫千金の金融・証券などと違って、やはり商品を包んで、運んでなんぼです。最終的なお客様に届けるということにおきましては大きな機能を発揮していると私は思っておりますので、将来的にも極めて将来性のある商品だと言い続けてきました。たまたま現在、売れていないのはやむを得ないとして、重要性には何も変わりないことだと思っております。

日本の総理大臣で「美しい国ニッポン」と言って、1年で降りた人がおりますけれども、この「美しい国ニッポン」という言葉は、日本にとって本当に良い言葉だと思っております。世界地図を広げていただくと分かりますが、縦長に長い国ではありません。南北に横に長い国でもありません。赤道の上の中ごろに斜めになってある国です。ということは、春夏秋冬の四季を味わえる最大に自然が美しい国だと思っております。そういう意味では、この四つの季節、四季に応じて空気も違えば、食べ物も違う。着る物も違う。これが我々の需要構造を全部作り上げてきたわけです。
まあ、物を単純に作って売るというような思想に若しなってしまっているとしたら、この豊かな四季に応じて、ついて行くような形で、我々も、お客様を始め色んなところに提案できる立場にいるんじゃないかという風に思っております。そういう四季を利用した商品開発というものを、これから皆さんと心掛けて行きたいと感じております。

そうはいいながら、年末から損保の合併話もありました。これからますますゼネコンを始め、電器もスーパーも、外食関係もどんどん合併とか、そういう段階に入ってきておりますので、我々から見ますと、やはりお客様の数が減る。その合併などの作業も、ただ単に大きくなればいいという思想ではなくて、生き残りを賭けているということですから、確かに我々の紙そのものの使う量も落ちるでしょうが、まあ、良い提案を作れば、十分耐えうるものになるんではないかと思っております。

最後に一言、これを言うと怒られるかも知れませんが、かつて三位一体というのは原紙を作るメーカー、流通、それと段ボールを加工していただいている皆さんと、このことを言っていたんです。最近はどうも、古紙と原紙メーカーと加工ということで、流通は消えてしまったようです。

極めて淋しいなと思うけど、あながちこの問題を全面的に否定するつもりはありません。それだけの機能を果たしていなかったと言えばその通りなんで、改めて、流通として色々考えるべきことがあるでしょう。われわれは、そこで、この難しい時こそ、実は現場に近いところにいるわけですから、流通の機能というのは正に動物的に嗅覚度の高いものを持っているわけです。こういうときこそ、逆に我々を使ってもらいたいな、というように思います。それで、敢えて啓発というと、おこがましいのですが、五つの輪ということを今日お話しさせていただきます。

五輪は、実は五大陸をいうのですね。それに因むわけではないんですが、確かに古紙を含めた原材料は今年は大変でしょう。これがひとつ。それから、やはり原紙メーカーさん無しではすべていけないわけですから、これが二つ目。それから、ここに流通も入らせていただきます。四つめに段ボールの、それぞれシートから箱にしてお客様に提供されている皆様。最後はやはりユーザーさんです。

この五つの歯車がうまくかみ合うことによって、我々全体が潤って行くんじゃないかと思います。このうちどれが欠けてもダメですから、この五つの輪を私は今年のスローガンにして、板紙代理店会長という立場を使って、流通の役割を啓蒙して行きたいと考えております。ぜひ、この「五つの輪」という言葉を思い出していただければと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。