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「ひと山越えてまた苦難の道へ」 2009-01-30(第1023号)

▼平成20年12月の段ボール生産速報が11億2,702万m2、前年比8.1%減と発表された。実働日数は平成19年も20年も19日で同じ。従って平成21年初の現在の風速も、このマイナス8%近辺と考えて良いだろう。

▼段ボール産業の平成20年は、平成13年から7年振りのマイナス成長に落ち込んだが、四半期別にも第1四半期98.8、第2四半期98.4、第3四半期99.2、第4四半期92.7と、第4四半期に来て一気に大きく落ち込むことになった。これはもちろん、米国の住宅・金融バブル崩壊に伴う世界的な実体経済への影響によるものだが、日本の自動車産業、電機産業、部品産業への影響の大きさには、改めて愕然とする印象が否めない。

▼そうした中で、製紙業界でも特に印刷用紙部門で5割減産のような極端な減産体制が現実のものとなってきた。これには昨年から今年にかけて上級印刷用紙の新鋭抄紙機が4台も一度に稼働を開始するという事情があるわけだが、段ボール原紙部門については、そういう過剰設備問題もなく、ということは大手製紙各社が希望を託す収益部門として、段ボール原紙および段ボール製品事業にかける熱い期待が伝わってくる状況ともいえる。

▼段ボール需要は、この平成21年第1四半期から第2四半期にかけて、20年第4四半期並み程度のマイナスで推移しそうである。ただ、幸いなことに、段ボール需要の6割近くが食料品で、そのほかの民生用日常必需品を加えると、数量で7割ほどがマイナス幅の小さい需要分野だと思われる。

▼また、正に間一髪のタイミングだったが、製品価格の修正を果たした結果、数量の落ち込みを価格でカバーできる部分が広がっている。永年、収益難で苦労し続けた末のことであったが、やっと報いられた思いだろう。

▼とはいえ、一山越えて、また苦難の道であるが。