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突発事故を未然に、三菱重工巡回診断進む 2009-01-30(第1023号)

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三菱重工印刷紙工機械(株)では、一昨年以来、国内アフターサービス強化のための「マシン診断」をシステム化し、段ボール工場側にマシンの状況報告が出来る資料を巨額の費用をかけて完成、昨年4月から全国の各サービス拠点を中心に、専門チームによる巡回サービスを開始したが、このほど全国13工場について三菱重工製コルゲータ及び製函機の診断結果を報告書にまとめ、改善提案を終えた。これは、要は突発的な故障を起こさないためのシステム。以下、A3サイズ基礎資料表26ページを含む全58ページもの報告書の概要を要約、お伝えする。

三菱重工製機械の場合、同社の調査によれば、突発事故でマシンを4時間以上止めた件数は1年間に全国で170件近いとされ、最も多いのが部品の到着遅れ、次が給油不足の2点。こうした突発事故を未然に防ぐために、納入先を定期的に巡回・点検して、マシンがどういう状況になっているかを知らせ、報告できるようにして、プレ・メンテ的なサービスを実施するもの。診断は基本的に無料で、各工場からの要望に応じ順次対応することにしている。

この作業チームの名称は「TPMチーム」。トータル・プロダクション・マネージメント Total Production Management の略で、専任3名がチームを組んで巡回、三菱重工印刷紙工機械の各サービス拠点との連携作業で展開を進めている。

これは、ある意味では、マシン診断によって、改造しなければならないところを早期に発見する作業。先に見つけることによって、客先の費用負担も大きく軽減されるだけに、「サービス以前のサービス」として、既に診断、報告書の提出を受けた各社から絶賛を博している。

別掲グラフは、昨年12月17日〜19日の3日間にわたって巡回診断を行った段ボール工場でのH-200-2000コルゲータの診断結果のまとめで、三菱理論値(平均紙巾×理論速度×生産時間)20万4千m2/日に対し、診断時の性能は17万7千m2で、不良面積と減産ロスを合わせ、減産量が理論値の9%に達しているという内容になっている。
この減産要因及び対応策としては、次のようにまとめている。

1 減産要因及び対応策

[生産性向上]
(1)ダブルフェーサでの重量紙貼合速度低下について
AF及びWFでの重量紙の貼合でAFは表ライナー側・WFはアンコ部の特に中央から操作側にかけて接着が甘い状況により速度の低下が見られます。この現象は糊線の状態からも確認できました。点検結果、熱板の偏摩耗・ウェイトロールの平行度不良等が主要因として考えられます。
対応策として、熱板の摩耗レベル調整及びウェイトロールの平行調整が必要となりますが、全体的な初期接着部の重量不足も同時に考えられますので、補修後に再度糊線の確認が必要と思われます。また、シートのつぶれ・反り対策としてエアーフォーミング設置も合わせて推奨いたします。
[品質向上]
(1)シングルフェーサ・プレスマーク不安定について
AF・BF共にプレスマークが、熱膨張の関係もありますが、操作側・駆動側の平行が安定しない状況にあります。点検結果より段〜圧力ロールの隙間調整装置にガタがあります。偏芯ブッシュ・シャフトの摩耗は不規則に摩耗しますので一要因と考えられます。
まずは正規な状態に戻す必要がありますので、補修を推奨いたします。また、単独調整も合わせて推奨いたします。
(2)AF中芯の段割れについて
診断時にサンプル採取した製品に段割れのものがありました。(中芯120g/m2)同グラム数の他のサンプル製品には見あたらず、特定紙の可能性もありますので一度調査をお願いします。