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「戻し」だけはもう止めよう 2009-02-28(第1025号)

▼「長生きすると色んなことが見られる」と言われるが、確かにそうだと思えることが最近特に多いように思われる。

▼「百年に一度」という言葉を、もうなんど聞いただろうか。前回大恐慌突発の1929年をイメージして、そう言われるわけだが、1930年生まれにとっては、百年に二度目の遭遇で、一回目は全く記憶にないだけの話、ということになる。

▼そういう時代背景の中で、アメリカにはよもや、よもやと思われ続けた黒人大統領が登場した。そして、NHKが特別番組で報じたオバマ大統領の立候補最初の演説から、全米に一躍名前が知られるようになった感動的な演説などは、生きていて良かったと思えることばかりだった。

▼アメリカ大統領とはスケールがまるで違うが、段ボール業界でも「よもや」と思われ続けた事柄が発生してきそう。つまり、段ボールの値下がりは、これまで、いわゆる「戻し」ばかりだった。自然発生的に起こり、なにがどうなっているのかが誰にも分からない形でどんどん進行して行く。行き着く先は、原紙も、シートもケースも、みんな巻き込んで、飢餓的な領域にまで進む。今日に見る産業構造は、その究極のところから生まれたように感じられる。

▼ところが、昨年の原燃料安時代への移行が鮮明になってきたころから、誰ともなく言われ始めた「もう戻しだけは止めよ」が現実に動き出したようである。段取りは、まずユーザーのピラミッド構造の頂上と原紙がチャンピオン交渉で下げ幅を決める。決めたら、宣言して、値下げする。

▼加工は、値下がり分を返せばよい。それと、値上げのときにタイムラグがあるように、値下げの時も当然、タイムラグがあってよい。それを、全体の流れとしてやれば、出来るに違いない、と。

▼何カ月か前には、ひとごとのように聞いていたけれど、そうなるのか。