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「値下げを宣言しての値下げへ」 2009-03-15(第1026号)

▼こんどの不況は、いままで経験したような不況とまるで違った、とんでもない種類の不況のようである。いつもの不況だと、じわじわ、じわじわ広がってきた。ところが、今度の不況は10月半ばから一旦急の、山のてっぺんから千尋の谷底まで転げ落ちるような、ドンとくる不況だった。これはアメリカの銀行・証券、ビッグ3の例を見るまでもなく、わが国の誇る世界最先端の産業にも同様の衝撃波が現れているわけだから、誰にも疑いないところである。

▼しかし、そんな恐ろしい不況だからといって、ただ縮み上がっているばかりでも仕様がない。こういう時こそ、沈着冷静というか、しっかりテキの正体を見極めながら、当面の手だてを考えて行く必要があるだろう。

▼といっても、われわれ日本人は、とかく情緒的に流れやすい性癖があるし、良いときは躁に過ぎるし、悪いときは欝に過ぎてしまう性分がお互い様だから、おそらくこの場は「沈着冷静、沈着冷静」を呪文のように唱え続けなければならない場面なのかも知れない。

▼そして、いま何が一番大事かと言えば「価格」に決まっている。但し、こんどは値上げではなく値下げの大切さということになる。これを、ユーザー先に共感を持ってもらえるような、フェアな内容で、どう円滑に値下げを実現して行くか、それにもまず必要なのが沈着冷静に違いあるまい。

▼この場では、理論よりも実績という気がする。昨年の価格修正で原紙のキロ10円アップに相当するコスト分を認めてもらったばかりだから、今度の5円はちょうど半分。その半分値下げと、もう一つ大事なことは、値上がり・値下がりのタイムラグを整えること。

▼これは、段ボール業界に初めてのチャンス到来である。以前は理屈無しにただ下がって、結果が残らなかった。こんどは絶対、何かが残る。