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過去にない安定と繁栄を期待 2006-06-30(第958号)

▼5月の段ボール生産速報で遂に「3%台」の数字が現れた。出たり、凹んだりはこの世の習いだから、いずれまた減るさと気にも止めない人が多いかも知れないが、今度ばかりは、そうはならないはずである。

▼現実に3%台の数字がつづくことになったら、この業界はどんなことになるだろうかと考えてみた。恐らく"ギブアップ現象"が色んなところに顔を出すだろうと思われる。もうずいぶん長い間まともな設備投資をせずに、綻びの出たところに手を入れるぐらいで済ませてきたから、計算外の1%分の増加を消化するのに、相当の苦労、いわば嬉しい苦労をすることになるだろう。

▼小ロット・多品種化・即納化で業界中がきりきり舞いをしているのが現状だが、これまでは何とか、ユーザーの求めに応じて、やっとこなしているとして、更に1%分が嵩上げされ、路上駐車は出来ないとなったら、それもまた、ギブアップの口ではないだろうか。

▼それにしても、長い不況であった。ということで、不況の根幹を探るとそれは需要と供給とのバランスに突き当たる。いま高騰がつづく石油も、主産地の中東情勢がおさまらず、後発国の消費急増もあって、決定的な需要過多に陥っている。

▼わが国の段ボール産業の不況は、大元をただせば生産能力的な過剰と、加えて拡大指向の過剰マインドの二つ。過剰マインドの方は永遠に不滅として、過剰能力の方は、長期不況の間の廃棄・止転や企業の退出などで、かなり縮小している。

▼それと、何といっても大きな不況要因だった原紙部門の不安定がすっかり解消して、その上での「3%時代」という方向になったのが大きい。

▼こういう環境を一つひとつ点検してみると、これからの段ボール産業は過去にない安定と繁栄を味わうことになると思うが、どうだろうか。