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前年値上げから1年、環境悪を超え安定 2009-10-15(第1040号)

平均単価平均単価

昨年10月1日出荷分からの段原紙全品種一律キロ10円値上げに伴う段ボール製品値上げから1年が経過した。この値上げは、シートの場合、即日ないし1カ月程度の経過期間での浸透状況だったが、ケースの場合は平均して2カ月近い交渉期間を要したとみられる。ただ、年内には全面浸透の形で、そういう意味では記録的な成果となった。しかし、この価格修正はリーマン・ショックに端を発した需要収縮と同時進行で、半年後の4月から半値戻しの流れとなった。いま、業界の安定度は、その激変にも耐え、揺らいでいない。

その経過が上掲の「段ボール平均単価」推移に示されている。平成20年9月まではシート・ケース込みの総平均単価が66円台半ば。それが製品値上げの浸透とともに10月の68円台を経由して、11月以降は70円台半ばまで上昇した。

また、昨年10月の製品値上げは、前年(平成19年)に引きつづいてのものだったから、総平均単価の前年比指数は、平成20年年初からずっと6%ペースの上昇を続けてきた経緯だった。言い替えると、現状の段ボール業界の収益水準は、過去2年間の改善努力の結果で、つまり、それ以前の収益状況がいかに劣悪だったかをも反映している。

今年4月から、段原紙の5円値下げが実施され、段ボール製品価格も半値戻しが宣言して実施された。ただ、統計数字の上では、上げて下げた推移が公称の実施期日と合致していない。一つは上げ下げと重なるタイム・ラグの問題のほか、過去の収益悪を回復するための収益の「留保」が現在進行中の情勢。製品価格の下げ渋りが、現状の業界安定の支えともなっている。