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「夏が無かったことが一番痛い」 2009-10-30(第1041号)

▼スーパーなどの店頭に、みかん・りんごの国産二大果実をはじめ秋の味覚が出揃ってきた。中でも段ボールの最大需要のみかんは、今年の収穫量が105万tほど。10キロ入り換算で1億ケースを超す大物である。

▼7月の雨続きで、主要産地の南日本一帯から近畿にかけての青果関係者間には品質低下を懸念する声が非常に強かったようである。だが、その後の天候の持ち直しで、その心配も解消に向かったものの、豊作年で着果数が多いことによる小玉化が目立ち、摘果作業と追いつ追われつの状況。ただ、今年は目下のところ、主要産地が台風の直撃から免れている幸運もあり、お陰で味もかなり上乗。落果被害の少なかったりんごと合わせて、くだもの好きには嬉しい「日本の秋」となりそうだ。

▼9月の段ボール生産速報が前年比8.3%減少と発表された。対する段ボール原紙の出荷量(払出)は66万6千tと19.5%減少。かなり勘定が合わないが、夏場の需要不振と、景気の先行きが見え難いことから在庫調整が一段と進んだことのほか、輸入紙の増加も背景にありそう。

▼とはいうものの、折からの決算期で発表される大手企業の業績内容でみると、昨年秋以降の半年ほどの最悪期から少しずつ離脱を果たしつつあるのが実態。段ボール統計の8月実績値でみても、一時は20数%台のマイナスだった電気器具・機械器具用の需要が9.5%減と、1ケタのマイナス幅まで縮小してきた。

▼その後の10〜12月が急激な落ち込みの始まった時期だから、最近の海外市場の回復につれて、プラス方向への転換も更に早まりそうな流れとなってきている。

▼世界経済の収縮の影響といった難しい問題を除いて、日本国内の段ボール需要だけにしぼってみると、一番痛かったのは「夏が無かった」こと。数億m2の違いだろうか。