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3%時代がやってくる 2006-06-30(第958号)

四半期別段ボール生産推移
四半期別段ボール生産推移

平成16年以来2年ぶりに3%台、5月速報3.8%増

平成18年5月の段ボール生産(速報)が11億1,592万5千平米、前年同月比3.8%の増加と発表された。昨年8月から11月まで4カ月連続で「2%台」の数字が並んで、今年に期待されたが、1月以降は逆に1%台に後退、また4月は1.7%減と落ち込み、段ボール需要の動きの鈍さが懸念されたものの、この5月の3%台の数字で、ようやく先行きへの展望が開いてきた感触となった。別表の四半期別の生産推移にもみられる通り、「3%台」は2年振り、更にその前は6年前という貴重な記録になる。

実際問題として、4月〜5月の合計生産で前年同期比をとると、わずかに0.9%増となって、「3%」の実感からはまだ遠いことになる。
しかし、2年前の非常に鮮烈な記憶として業界の誰の脳裏にも残っている、あの"奇跡的"とでもいうような需要急回復局面から、以後、一度も現れなかった数字がいま目の前にあり、四半期別には上掲表の通り刻々と「3%」に向けた波動の流れが伝わってくる。

更に、これを支配する日本経済全体の動きも、(1)2005年の一世帯当たり平均所得8年振り増加(厚労省)、(2)2005年百貨店売上高4年振り前年比増、(3)5月の雇用数は最多78万人増加、完全失業率8年ぶり4.0%、(4)5月の景気動向、一致指数50%超など、ちょうど潮が満ちてくる感触となってきている。

段ボールの場合、毎分速度が100m単位で最高速度は400mのコルゲータ、また普通で毎分250枚、最高は400枚の製函機が生産を担う"スピード業"だから、数量がないと工場が止まってしまう危機感が常に付きまとうようなことになる。

だから、2%程度の伸びでは能力の自然増で1%、合理化で1%が消化されるとして、需要増をほとんど意識できない要素がある。それが、あと1%増えて3%となると、世の中の景色が一変する。能力ギリギリで走っている機械・工場が、最近は特に需要の小口化・多品種化・即納化もあって「限界」に達してくるのが「3%」の意味だろう。その時期が近づいてきた。