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5月で市況の流れが変った 2006-07-30(第960号)

▼平成18年5月は、段ボール業界にとって、あとから振り返ると大きなターニングポイントとして改めて取り上げられる時期になるのではないかと思われる。色々興味深い数値が出てきているが、例えば、段ボールシート・ケースの合計生産金額は690億7,600万円で、前年比3.0%の増加となっている。

▼生産量が3.5%増加しているのだから、生産金額が3.0%増加では0.5%がどこかに行ってしまっているじゃないかということだが、実際には、こんなに売上げベースで目減りしなかったのは、構造改革の以前、以後を通じても正に初めてのことである。

▼昨年から引き続いて段ボール値上げが進められる中だったけれども、出荷シートの平均単価は、実はこの3月まで、ごく小刻みにではあるが下がっていた。それが、4月から逆に上がり勾配に向かった様子である。

▼ケースの方は、シートの1カ月遅れで、4月まではごく小刻みに下がった。そして、5月からは多分永続的にだと観測されるが、上がり勾配に一歩を踏み出した。

▼要するに、その結果として段ボールシート・ケースの合計生産額が生産の伸びに余り遅れずにプラスが出るようになってきたということである。

▼いまから考えると改めて空恐ろしいことだが、段ボールの価格は毎年、1平米当たりで2円前後も値下がりするものと決まっていた。他社と人一倍競争して獲得した注文も従来からの長い歴史のある得意先も、毎年ほとんど例外なく2円ぐらい下がる。だから、そういうときの原紙メーカーは、何とかしてくれる神様みたいな存在だった。

▼結局、八百ヨロズの神々は姿を消してしまったけれど、2円ずつ下がっていたのが下がらないと逆説的には2円ずつ上がっているのと同じ効果かも知れない。さて、秋にはどこまで進めるのか。