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三菱重工、新型EVOL7月公開 2010-03-15(第1050号)

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三菱重工では平成21年度段ボール機械受注実績(年度内受注及び受注見込み)、21年度出荷実績(21年度以前受注分含む)及び主要ユニット出荷累計実績を別表の通りまとめ、発表した。同社では、最近の海外動向について、ヨーロッパはまだ不活発なものの、アメリカが動き出しており、国内では60HシングルフェーサなどCフルート関連(段ロール交換タイプ)の動きが目立つ状況としている。なお、同社は三原製作所で7月に新型EVOLの公開運転とあわせて「専業新会社設立」記念レセプションを開催する意向のようだ。

三菱重工は、既報の通り、2010年7月1日付で「紙・印刷機械事業部」を廃止し、「印刷・紙工機械専業」の新会社を発足させる。具体的には、本社の印刷・紙工機械事業(三原製作所)と、販売及びアフターサービスを担当している「三菱重工印刷紙工機械販売(株)」(電話03-3744-2132)を統合して新たに発足する三菱重工100%出資の新会社で、「厳しい市場環境の変化に対応したスリムで俊敏な事業体制」を構築、世界の専業メーカーとの競争に勝ち残って行くとしている。

新会社の組織、その他の詳細は近く公表の予定。ただし、基本的には設計・製造・販売・サービスを一体化した「専業メーカーの組織・形態」となるわけで、考えようにもよるが、販社設立以前の、製販一体の体制に回帰する意味ともいえるようである。

そういう新会社の門出に当たって、世界市場を席巻しつつある「EVOLフレキソフォルダグルア」の最新型機を国内の段ボール会社に初披露する予定。同機は、従来3分かかっていた通常のセット時間を半分に短縮、また10分前後かかっていた抜型交換を3分に、更に新インキ交換システム搭載により、インキロスを半減させるものという。

また、新型EVOLの公開に先立ち、4月から「余寿命管理システム」を販売開始する運びとなった。これは「システム特許」という形で既に特許を出願済みで、第1号装置はさる大手企業に納入され、非常な好評を博している。

このシステムは、適正なプレメンテを無駄なく計画的に行うこと、マシンの異常を検知し事前点検する、また突発的なマシン停止を防止し、製造中止部品の早期アナウンスや代替品の提案などを目的に、具体的には、余寿命は基準値をもとに運転・通電時間・期間・走行長・回転数・温度・振動・電流値により管理し、これらのデータ蓄積後は個々の現場(工場)に合った寿命管理をもとに、交換時間を推奨し、アラーム警告を発するというシステム。

要するに、工場を止めないための予防保全の助っ人システムだが、それが三菱重工印刷紙工機械販売(株)で数年にわたる研究とフィールドテストの成果として完成され、4月から販売開始という形で専業新会社に引きつがれることになった。段ボール工場向けに開発されたシステムだが、「工場を止めない」システムは他の産業界にも必須のシステムだから、他の産業界からの引き合いも増えそうだ。

販売・サービスの販社の最後の仕事がもうひとつある。それが「CPC消耗部品キット」というもの。これは従来、「サミットΙΙ」用だけのもので販売されてきたが、このほどEVOL専用のCPCキットも完成、3月末から販売を始める運びとなった。CPCは「Customer Parts Control」の略で、要は過去の部品出荷実績データをもとに、多頻度消耗部品を選別して75BTMの透明コンテナに収納し、それをキットにまとめて工場内に格納しておく。そして、同社のサービスマンが巡回して欠品があれば補充するという"富山の薬売り"方式で消耗部品の在庫切れを無くして行くもの。

予め相当種類・相当数の消耗部品を購入してもらうのだから、相応に値段を安くして提供したいとしている。これでまずサミットΙΙとEVOLのCPCキットは出来たが、機種別に更に現在稼働している古いタイプの機械用の消耗部品キットも当然需要されるから、機種ごとの専用キットを今後も引きつづき開発、販売して行くとしている。

サミットΙΙ用の場合は、過去に出荷したサミットΙΙ部品の約2万品目以上のデータをもとに、「品質」にかかわる比較的交換容易な消耗品等をピックアップしたものという。EVOL用も同様な大量データをもとにして完成された。その作業がこれからも続くことになる。