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「輸入紙問題を考える機会に」 2010-04-15(第1052号)

▼1年もの間、市況問題で波一つ立たなかったところに一石が投じられた。日経市況の段ボール原紙価格の下値1円下げである。市場実勢の追認という意味だと考えられるようである。

▼段ボール原紙とか段ボールシート価格というのは、以前の記憶では、半年とか、時には四半期ごとぐらいの頻度で何らかの変化が生ずるという期間が長く体験されてきたから、今度の日経市況の微調整は、それはそれで業界の様変わりの変化を印象づけるものともなっている。

▼市中で唯一のスタンダード指標となっているものだから、これを一つの時代的な区切りと受け取ることも自由だろうし、ただ、あまり深刻に考えるのもどうかと思われるようである。

▼というのも、以前の原紙業界の混乱を収拾する過程で、メーカーの合併統合による企業グループ化が進み、現在は王子、レンゴー、日本製紙の御三家で段ボール原紙の生産シェアが62.1%、これに4位の大王グループを加えただけで76.4%という大半の市場占有率になっているから、直接のユーザーである段ボール会社には「抵抗してもムダ」といった空気が生じ、それはそれで問題ということでもあった。

▼ところが、世界経済のグローバル化という理屈なのかどうか、国境の障壁がみんな取り払われているから、日本市場の値段がまあまあ、それに稼働益を稼ぎたいのはどこの国の製紙会社も同じだから、みんな日本をめざすことになる。

▼ただ、悩ましいことに、海外メーカーだけに頼って国内事業を永続させることは難しい。状況が変わって紙が手に入らないと、すぐにお手上げだから、過去にもいつもの課題だったのが、国内メーカーへの気配り、輸入紙との間合いの取り方だったし、これからもそうに違いない。ということで、やはり一つの区切りか。