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日経市況Kダッシュ77〜80円、下値1円下げ 2010-04-15(第1052号)

平均単価平均単価

段原紙価格の市中の標準指標である「日経市況」の価格表示が、4月15日の市況欄でライナー、中芯とも下値をそれぞれ1円引き下げると発表された。これによりKダッシュライナーは昨年4月の一律5円引き下げ以来の78円〜80円から77〜80円に、Cダッシュライナーは60〜62円、中芯D級は54〜56円と、それぞれ同様に下値表示が1円引き下げられた。

段原紙の国内市場はメーカーの集約化で安定した状況が続くが、一方、海外メーカーにも非常な魅力的市場となり、台湾・韓国を主とする輸出攻勢がその背景となっている。

現在、ライナーは台湾が主力で月間3千t台、中芯は韓国が主体で、それを上回るペースで輸入が継続されているとみられる。平成20年以前は段ボール原紙の輸入はそう多くはなかったが、平成19年、20年と連続して原紙値上げが続いたことから、特に21年春ごろから輸入を検討、採用する段ボールメーカーが増え、量的にも拡大傾向のまま推移してきた状況がいわれる。

こうした輸入紙問題は、国内原紙が上昇した段階で過去に何度も繰り返されてきた現象だが、はじめは段ボール製品段階のコスト対策・収益改善策としてスタートしながらも、状況が一巡するうちに、輸入紙によるコストダウンが段ボール製品の価格競争を誘発する場合が多く、今回は例外的に段ボール製品価格面には及んでいないものの、上記の日経市況表示の変更がどう影響してくるか注目されるところとなっている。

段ボール製品価格の推移については、段ボール統計月報から算出される別表の平均単価推移から推し量る以外にないが、リーマン・ショック以後の猛烈な需要縮小にも耐えて、他産業にも比類がないほどの安定を示してきているのは周知のところだろう。

平成22年はまだ1月までしか数字が出ていないが、生産金額面は、季節的な不需要期の関係で大きくマイナスになっているものの、単価的にはほぼ昨年以来の趨勢を引き継いだ形で、大きな変化は生じていない。それと、上述の製品単価動向は輸入紙問題を消化、吸収しながらの経過で、いわば昨日と今日とで環境が一変したわけではない。だから、これを機にした需要側からの値下げ要求が強まることは当然予想されるものの、それは、これまでと変わらぬ情勢ということでもある。

段ボール原紙をめぐる全般的な環境としては、最近1年間、当初の想定以上に原燃料事情が安定、特に原料古紙の鎮静が最大の好材料となってきた。しかし、世界経済の回復から石油製品の上昇が再開し、古紙も中国輸出を材料に上昇傾向で、相対的なコスト高への逆交差が、今後の波乱要因ともなりそうだ。