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王子製紙、減収ながら営業利益125%増 2010-05-15(第1054号)

上表2009年度の連結業績 下表2010年度の連結業績予想

王子製紙では5月13日午後1時15分から本館会議室で平成22年3月期決算説明会を行った。それによると、前回発表時に1兆1,500億としていた予想を50億引き下げて1兆1,450億に、営業利益と経常利益はそれぞれ105億及び145億を上積みして630億及び500億に、そして当期純利益も40億上積みした240億と、減収ながら大幅な増益決算となっている。

この売上高を事業部門別にみると、紙パルプ製品事業の売上高が6,127億円で前期比857億円の減収、紙加工製品事業が4,319億円で165億円の減収、木材・緑化事業が324億円で51億円減収、その他の事業(不動産事業ほか)が703億円で125億円の減収となって、紙パルプ製品事業(特に洋紙部門)の数量減・価格低下による減収が大きかった。

この22年3月期の売上高1兆1,473億円は前期比で1,198億円の減収となったが、平成23年度には売上高1兆2,000億円と527億円の増収を見込んでいる。これは主に数量増効果によるもの。また、23年3月期の業績予想では営業利益700億円で37億円の減益、経常利益は600億円で47億円の減益、ただし純利益は280億円で31億円の増益と予想している。

2009年度の連結業績及び2010年度の連結業績予想は別掲表の通り。このうち、2009年度の営業利益・営業外損益の内訳をみると、販売・市況要因による減益額が431億円、一方、原燃料価格差による増益額が471億円となって、原燃料価格の安定化による増益分だけで販売・市況要因の減益額を40億円も上回っており、このほか固定的費用の削減によるコストダウン、その他の合理化を合わせて営業利益増加額が409億円に達している。

来期は原燃料価格などの環境が今期と逆にかなりの減益要因に転じてくると予想されている。すなわち、22年3月期に471億円の増益要因だった原燃料価格差が23年3月期は118億円の減益要因に変わり、そのうち79億円が古紙価格の上昇によると見込まれている。そうした中で、パルプの国際市況低下で減益要因だった持分法に基づく海外子会社への投資利益が、最近のパルプ市況の上昇で増益要因に変わる予想ともなっている。