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「どんな風の吹き回しなのか」 2010-06-30(第1057号)

▼段ボール産業に影響を及ぼす外的要因として海外原紙の輸入と原料古紙の輸出の二点が挙げられる。両者とも財務省の貿易統計に克明に記録されているが、本紙では、昨年の輸入紙増加及び輸出古紙の増大を機に系統立ててチェックすることにした。

▼すると、ちょうど今年1月を境に、あれほど急激に増加を続けていた中国向けの古紙輸出が鎮静化に向かい、同時に、アジア系の段ボール原紙の輸入量も1月の1万1千tから、4月は半減の5千t、前年比2.2%増、5月は4千t、35%減にまで様変わりの変化となってきている。

▼原紙輸入の急減がどういう理由なのかはよく分からないが、同時に起こっている段ボール関連の現象としては、ボックスメーカー向けのシート出荷が大きく上向いてきたことと、また電機・機械向けの需要が、自動車の回復、電気製品や工作機械などの復調で20%近い増加に転じてきているわけだが、そんなこととも関係するのかと、関心が持たれるところである。

▼アジア系の原紙は、国内原紙が高く、台湾・韓国などの製品が安くて、代替すると利益が出るから輸入される。そして、一時は財務省の貿易統計の正規の項目に把握されていない形でどんどん輸入されているという噂も盛んに流されたりした。そこで、それに該当しそうな輸入項目も随分調べてみたのだけれど、結局見つからなかったというのが実情である。

▼一方、古紙の輸出の方は、その80%以上が中国向けだから、中国の製紙会社の動向次第で増減することがはっきりしている。昨年、中国経済がリーマン・ショックをものともせず乗り切り、段ボール産業も、遂にアメリカから世界一の座を奪取したが、そんな超高速がどこまでつづくのかと、一抹の疑念が持たれていたところに、こんどの原料輸入の頭打ち。どんな風の吹き回しなのか。