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1-4月6.2%増、需要期の入り口へ 2010-06-30(第1057号)

平成22年4月の段ボール生産が11億7,449万7千m2、前年同月比4.3%の増加と発表された。これを加えた平成22年1-4月の累計段ボール生産量は41億6,210万m2、前年比6.2%増となって、まずは順調な回復の歩みを辿っていることが確認された。つづく5月の生産速報は10億1,652万6千m2、前年比3.2%増と発表された。土日休日を除く実働日数は前年と同じ18日だが、ゴールデンウィークで始まる連休月だけに、判定は難しいところ。ほぼ1-4月並みの推移と見られる。

前号でも述べたが、シート出荷の伸長が4月もつづいている。すなわち、段ボール工場の一貫シート消費(段ボール箱までの一貫生産)が5月は3.3%増だったのに対して、シート出荷は6.2%増と3ポイント近い差となっている。

ただ、これにはシート出荷の前年同期の落ち込みが余りにも大きかったという事情もあって、一概にシート出荷が好調という意味ではないが、いずれにせよ、ボックスメーカーの主な需要対象分野が、一時の大幅なマイナスから反動増のような形で立ち直ってきていることを示していると考えられる。

シート出荷を地域別に見ると、特に目立つのが中部地区で、同じ大都市圏の関東が7.6%増、近畿が8.6%増と、生産の回復ペースをそれぞれ2ポイントほど上回っているのに対して、中部地区の場合は5月のシート出荷が11.3%増と生産の伸び6.1%より5.2ポイントも高い回復振りとなっている。

リーマン・ショック後の不況で自動車・電機・機械などの製造業の集積地である中部地区の落ち込みが、全国でも特に目立っていたが、今年初以来のその急速な回復、復元力の発現にともなって、当時の最も大きな打撃を受けた分野に、より大きな回復力が与えられつつあるという状況であって、こうした波の高低がやがては収まって、平準化したところからが本格的な回復段階と言えそうである。そして、それにはまだかなりの時日経過が必要と見られるようだ。

需要部門別の動向でひときわ目を引くのが、勿論、電機・機械。1-4月の累計で前年比17.8%増は、製造業のエースのすごい回復力ということだが、平成21年1-4月の前年同期比マイナス幅が24%、それが22年1-4月には10.3%減の水準にまで縮小した。つまり、ごくおおざっぱな言い方だが、22年1-4月には、前年の落ち込み分の半分以上、およそ3分の2に近い分を1年で取り戻したことになる。

ところで、需要規模は電機・機械の半分にも満たない需要分野だが、年初来2ケタ増加を続ける生きのいい項目がある。1-4月ともずっと2ケタの伸びで、1-4月累計では11.8%増となった。つまり、これは通販・宅配・引越用で、主体は通販・宅配用となっている。

店舗販売形式のデパートやスーパーなど小売業が苦戦を続ける中で、通信販売と宅急便のコンビの勢いが止まらない。宅急便がなければ通販業は成り立たないが、反面、通販がなければ宅急便の高度成長もないというように、この両者は持ちつ持たれつの関係。と同時に、この連合軍も段ボールの円滑な調達がないと成り立たないということで、その三位一体を数字で示した形ともなっている。

段ボール業界では1-3月が最も需要量の少ない閑散期。ではどんな状態かというと、1-3月を100とすると、4-6月が10%多い110、7-9月が夏場閑散を含めて109ぐらい、そして10-12月が120となる。そういう段ボール産業に固有の季節的(シーズナリー)な数量拡大の恩恵が、いま進行しつつある。