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天候不順から一転、史上最高の猛暑 2010-08-30(第1061号)

平成22年6月の段ボール生産が11億2,108万7千m2、前年比2.4%の増加と発表された。これを加えた平成22年1-6月の累計生産量は62億8,911万9千m2で、前年比4.8%の増加となった。但し、前々年(平成20年)比では4.8%減となっていて、ちょうど半分、道半ばの回復状況に止まっている。続く7月の生産(速報)は11億3,416万4千m2、前年比0.6%増と発表された。但し、これは稼働日数が21日と、前年より1日少ないため、これを調整した実質の伸びは5.4%の増加と見込まれる。

平成22年上半期の段ボール生産状況、つまりリーマン・ショックからの回復過程の特長を挙げると、まず第一に、段ボールメーカー(シートメーカー)の段ボール箱一貫生産量(消費)の前年同期比3.6%増に対して、ボックスメーカー向けのシートの出荷量が同6.6%増と、ほぼ2倍の回復になっていることだろう。これには勿論、色々な背景があると思われるが、主たる理由は、リーマン不況に対してボックスメーカーがいち早く戦線を縮小して企業防衛を図ったこと、と同時にその裏側で、シートメーカーが箱の一貫生産により重点を置いた経営を進めたことで、その結果、景況の回復段階では、逆にシート出荷の膨張現象が生じたものと見られる。

但し、景況回復過程でのシート出荷の拡大は、かつての高度成長時代にはごく普通の現象でもあったが、近年、特にバブル崩壊後の20年近い経過の中では、ほとんど見られない現象でもあったことで、平成22年に限ってなぜ高度成長期とと同じ現象が起こったのかについては、まだナゾの部分が大きいということでもある。

次に、地域別の段ボール生産についてみると、1-3月期には10%を越える前年比伸びを示して注目された中部地区の生産が、4月は6.1%増、5月4.9%増、6月1.9%増と次第に回復の幅を縮小し、他地区とさほど違わない数値に落ち着いてきている。

これは前年1-3月に中部地区の段ボール生産が特に大きく、2割-3割のペースで落ち込んだことの裏返しだが、それとともに景気回復段階の進行につれて地域的な景気情勢の平準化も同時に進行しつつあることを示している。

例えば、自動車や電機・機械需要の激減が前年1-3月期の需要面での最大の特徴で、中部地区が最も大きくその影響を受けたわけだが、今年の回復過程では中部地区と同様に、他地区の自動車、電機・機械需要も順調な回復経過を辿ったということで、それが数値的な平準化につながっているということだ思われる。

さて、1-6月の需要部門別の動向を見ると、電気器具・機械器具用の伸びが15.7%と、圧倒的に他の需要部門を上回っている。逆に言うと、前年1-6月が如何に大幅な落ち込み状況だったかということだが、この15.7%の回復で、落ち込む前の前々年比ではどうなったかを調べると、まだ9.6%及ばないことになる。

言い替えると、21年1-6月には20年比で22.8%もの激甚なマイナスだったが、それが15%余り戻ったものの、大きな数字の20年1-6月から見ると、まだ10%ほどのマイナスが残っていることになる。

段ボール需要の主柱、加工食品は1-3月こそ3%台の回復経過だったが、5月-6月に急降下、マイナスに落ち込んでしまった。原因は天候。同じことが、青果物についても言える。青果物は1-3月、平均8%台の伸長振りだったが、4-5月が3%減、6月も1%のマイナスと、すっかり落ち込んだ。天候不順こそ段ボール需要の大敵。それが、7月上旬から突然、猛暑に変わる。統計的にはどんな変貌になるのか。

段ボール平均単価は1-6月が67円45銭だった。前年同期が20年10月の値上げから原紙代で5円分の半値下げの時期。その変動期に対して3.3%の低下。価格情勢の"超安定"ぶりを反映している。