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古紙輸入から中国経済を展望 2010-09-30(第1063号)

▼22年8月の段ボール生産速報が10億5,102万2千m2、前年比7.8%の増加と発表された。これだけで見るとかなり高い伸び率だが、今年8月の実働日数が22日と、前年8月より1日多いため、これを調整した実質では、2.9%増と、思いのほか猛暑効果が表面化していない印象があると思われる。

▼しかし、今年7-9月は猛暑効果とその波及効果との相乗で、天候不順だった4-6月期とはかなり違って、明るい面が広がっている状況には変わりない。また、10月以降がいよいよ年間最盛需要シーズンだが、この期には直近の半年の天候に絡む問題点が消えて、電機・機械の復調と青果物の立ち直り、さらに主柱の加工食品ほかのシーズン需要を加えて、環境が更に好転して行く期待が高まってきている。

▼ところで、近年になかったことだが、中国向けの古紙輸出が今年2月からマイナス基調を続け、1-8月の前年比でみると15%ほどのマイナスになっている。これは、当然、中国の紙・板紙生産の伸びに直接関連する事柄だが、ではどういう相互関係かというと、古紙輸入量プラスパルプ輸入量の合計数量が中国の紙・板紙生産量の46%-48%に相当するというバランスが、近年の統計から浮かんでいる。

▼ということは、今年1-7月の中国の紙・板紙生産量の前年比12.1%増は原料古紙・パルプ輸入量の状況から勘案すると高すぎる数値で、これは確報段階(明年5月)で大幅な下方修正になるだろうということと、或いは現状は近年では初めて、紙・板紙生産のゼロ状態か、多少のマイナスも観測の中に浮かんできたように思われる。

▼紙・板紙、特に板紙の生産量は国民総生産GDPと大きな関連がある。日本では以前、GDPの伸びを忖度して段ボール需要の見通しに一喜一憂した。中国ではどうか。