特大


業界フラッシュ

ホーム > 業界フラッシュ > 9月-10月前年比99.9

9月-10月前年比99.9 2010-11-30(第1067号)

四半期別生産・消費・出荷四半期別生産・消費・出荷

経済産業省では11月30日、平成22年10月の段ボール生産(速報)をまとめ、発表した。それによると、同月の生産量は11億3,749万8千㎡、前年同月比1.8%の減少となった。但し、10月の実働日数は20日で前年同月より1日少ないため、これを調整した実質では3.1%増となる。前月の9月は逆に実働日数が1日多く、実質マイナス3.5%だった。つまり、単月の判断では混乱が生じるため、9月-10月の連結で前年比をとると99.9となる。段ボール需要がマイナスに転化する瀬戸際に来ているとみられる。実績値の判明している平成22年9月までの四半期別の推移は別表の通り。

段ボール生産(シート生産量)を分類すると、シートメーカーが段ボールケースまで一貫生産する場合(消費)とシートの状態でボックスメーカーに出荷するシート販売(出荷)に分けられるが、この生産全体では第1四半期が前年比6.8%増、第2-第3四半期は3%台の増加で、1-9月の合計では4.2%増となっている。ただし、リーマン・ショックで生じた経済混乱の影響で、その突発時の平成20年当時との比較では表の右列に記載の通り5%近いマイナスが続いている。

ところが、これを消費と出荷に分解して見ると、消費は平成20年比で2.6%減までマイナス幅を縮めてきたのに対して、出荷はなお11.2%減と2ケタのマイナスが続いている。

こういう状況下で、経済環境が再び鈍化の気配を見せ始めている。ひとつにはヨーロッパ通貨不安などを背景とする円高による輸出の減少懸念、不況対策として需要創出に一定の役割を果たしたエコ・ポイント制度の期限切れ、特にエコ・カーの自動車需要の先食いの反動減がどの程度の規模なのか、全く想定がつきにくい状況で、今後の成り行きが注目されている。

ただ、段ボールの場合、どんな不況下でも失われない固有の需要、つまり国民の「食」に直結する需要がある。今回のリーマン・ショックにともなう世界的な経済変動下でも、加工食品は平成22年1-9月の前々年比で2.1%増、猛暑で被害を受けた青果物及びその他の食品を加えた食料品全体でも、わずか0.4%減に止まっている。