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平成22年10月までの経過 2010-12-25(第1069号)

平成22年10月の段ボール生産(確報)が11億3,764万5千m2、前年比1.8%の減少と発表された。但し、10月の実働日数は20日で、前年10月の21日に比べ1日少ないため、これを調整した実質では3.0%の増加と試算される。ただ、9月は実働日数が1日多く10月が1日少ないことから、前号にも述べたが、単月ではなく9月-10月の合計で比較すると、22年9-10月は前年比99.9となって、1-10月累計では3.5%増ペースながら、かなりマイナス状態に接近しつつある傾向がうかがわれる状況となっている。

次に、10月の需要部門別の動向を見ると、前年の大幅マイナスの反動で1-6月の前半に10数%増のペースだった電気器具機械器具用が後半、次第にペースを落としてきており、9月の3.4%増から10月は0.2%増までプラス幅を縮小しており、このあとエコカー減税の効果やエアコン・薄型テレビ等のエコポイント制度の販促効果が消えると、かなり長期にわたってマイナスに陥る観測もなされており、1-10月の前年同期比10.5%増が、そういう意味では一つの転換点ともなりそうな印象が持たれている。

10月に入って、加工食品が0.5%減と3カ月ぶりにマイナスとなった。加工食品は今年の場合、5月-7月の初夏の3カ月間がマイナス。これは天候不順の直接的な影響だったが、8月の猛暑で11.7%増まで急回復、9月も8%増と堅調だったが、10月は冒頭に述べた実働日数のカレンダー効果で、わずかながらマイナスになった形である。

ところで、今年は青果物が良くない。「日照りに不作無し」と一般に言い古されてきた言葉が、今年の度外れた猛暑にまでは通用しなかったようで、特に葉菜類の野菜をはじめ多くの品種でダメージが広がった。ただ、秋冬物の果実類はお陰で糖度の高い優良品質となっており、秋を彩るみかん、りんごなどは市場の人気が近年にない高さともいわれ、スーパーなどの店頭価格も例年以上の価格で推移しているという明るいニュースも広がっている。

ということで、青果物は昨年、リーマン・ショック不況の波及もあって前年比7.0%減とかなりのマイナスとなったが、今年1-3月には8-9%程度のプラスと回復傾向を見せたものの、4月ごろからの天候不順が大きな打撃となって1-10月の累計では1.7%減にとどまる結果となっている。

ところで、需要部門別の1-10月の前年比推移を見ると、この累計でマイナスの部門というのは青果物だけという、ある意味では思い掛けない結果ともなっている。先述の電気器具機械器具の2ケタ増加は別にしても、繊維や陶磁器雑貨、その他などの項目は3%台の増加だし、時代の風を受けた通販・宅配は8%近い増加となっている中での青果物のマイナスである。

これが今年の天候要因のまさに特別なところで、前半の長雨・冷夏と7月以降の度外れた猛暑が、段ボール統計に残した爪痕とも言える状況となっている。

さて、ここで紙パルプ産業全般の状況はどうか、日本製紙連合会の紙・板紙需給速報(11月度)から要約してみることにする。
「11月の紙・板紙の国内出荷は前年比2.8%増。うち紙は2.5%増で、6月以来5カ月ぶりプラス。板紙は3.2%増、前月のマイナスからプラスに。
紙・板紙の輸出は前年比5.5%減、3カ月連続のマイナス。うち紙は11.4%減。他方、板紙は2.1倍増。段ボール原紙を中心にアジア向けの増加により13カ月連続の増加。板紙の国内出荷は、家電エコポイント制度の変更前の駆け込み需要や天候不順の影響で遅れていた青果物の一部回復等もあり、段ボール原紙を中心に前月の減少から増加(段ボール原紙2.9%増、白板紙2.5%増)、包装用紙は反動増の一巡から横ばい、回復は足踏み」となっている。