特大


業界フラッシュ

ホーム > 業界フラッシュ > 段ボール生産速報3月1.7%減

段ボール生産速報3月1.7%減 2011-04-30(第1077号)

平成23年2月の段ボール生産が10億287万1千m2、前年比2.7%の増加と発表された。ということは、22年12月も、23年1月も前年比では2.7%増だったから、3カ月連続で2.7%の同じ伸長が続くという極めて珍しい状況であった。そして、3月11日の大震災が何の前触れもなく突如起こった。4月28日の経済産業省の発表によれば、3月の段ボール生産(速報)は11億36万3千m2、前年比1.7%の減少、出荷は同2.0%の減少となっている。但し、他部門に比べ段ボールのマイナス幅は最も小さい。

紙・板紙の3月概況は日本製紙連合会発表の下記の状況で28日発表の速報でも段ボール原紙が前年比2.4%増と発表されたが、紙と一括にまとめられている他の部門、例えば印刷部門は活版印刷が7.3%減、オフセット印刷が9.9%減、グラビア印刷7・7%減に、またプラスチック製品は多種多様だが、フィルム・シートで4.0%減、合成皮革11.2%減、継手が9.2%減、機械器具部品は19%減などの中で、日用品・雑貨0.3%減、中空成形以外の容器が4.4%増、建材10.9%増など震災で需要急増の部門のプラスもめだち始めた状況となって、段ボール原紙、段ボールも同様の分野に色分けされてくるものと予想されるだろう。

さて、2月の需要部門別動向をみると、電機・機械は1月の2.9%増から2月は3.0%増とすっかり落ち着いた動き。但し、前年1月が14.2%増、2月が20.6%増だったから、それをベースにしての3%増ということで、かなりの安定的な回復ぶりと判断され、これが3月の大震災以後には、どういう推移に移行してくるかが一層注目されるところとなっている。

薬品・洗剤・化粧品も1月4.1%増につづいて2月2.5%増と堅調。この部門は、大震災後の需要増加が確実で、これまでの通常ペースをかなり上回る動きとなってくることが見込まれる。

加工食品も同様。1〜2月累計で3.8%増となっているが、大震災直後の飲料水騒動にもその一端がうかがわれて、震災からの復興につれて趨勢的な伸長の軌跡をたどることになりそうである。

青果物は1〜2月が4%近い減少で、段ボールの需要部門別の項目では、前年の2ケタ増加の反動減とみられる「包装用以外」を除くと唯一のマイナス部門となっている。地域別には福島原発の影響が東北南部地域を中心に考えられるものの、農産物需要面でのマイナス材料は何もないのに、この2、3年伸び悩んでいることがなかなか理解できない事情ともなっている。

その他食品は海産物の宝庫、三陸一帯が津波で壊滅的な被害を被ったために、相当のマイナスとなってきそうである。北方系の魚は全部、それに養殖のカキ、ホタテ、ワカメなど、いわゆる三陸ものが当分一斉に姿を消すことになる。国民生活の上で、食の面での打撃が相当長く続くことになると思われる。

繊維製品、陶磁器・ガラス製品・雑貨の需要分野はずっと低位安定が続いてきたが、震災からの復興局面ではこの部門もやや違った推移になると予想される。
そして、通販・宅配は平成22年が8.1%増、そして23年1〜2月が10.7%増だが、時代の風を受けてますますニーズが拡大をつづけているとみられ、これからも段ボールとタッグを組んだ形で、常時2ケタの伸びで拡大して行くものと予想されるだろう。

価格動向に変化はない。