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4月の段ボール生産速報1%増 2011-05-30(第1079号)

▼平成23年4月の段ボール生産速報が5月31日、経済産業省から発表された。それによると同月の生産は11億8,685万4千m2で、前年同月比1.0%増、出荷が11億7,679万2千m2、同0.9%増、在庫が5,509万m2で1.2%増となっている。

▼非常に稀な例だが、段ボールの生産量は、平成22年12月から平成23年1月、2月と3カ月連続で前年比が同じ2.7%増だった。段ボールの包装容量で表示した場合の景気の風速が、この3カ月間、全く横ばいの巡航速度で進行していたということになる。そして、3月11日の大震災、大津波が発生、福島原発では大津波で電源がすべて失われ、水素爆発で次々に原子炉の建屋が吹っ飛ぶという非常事態となった。

▼このほど判明した3月の東北地区の段ボール生産量は前年比33.5%減となっている。レンゴー仙台工場、王子チヨダコンテナー仙台工場が大津波で壊滅状態。このほかいち早く立ち直ったものの、トーモク、東北森紙業、日本トーカンパッケージなどの大手もそれぞれ被災したため、宮城県以外の東北地区段ボール工場の健闘が、この数字から窺えるようである。

▼最大市場の関東も1月〜2月の3%増から一転して3月は4.2%減へと落ち込んだ。段ボール工場の津波被害はなくても、ユーザー産業の震災被害がこの数字に直接反映されたと見られる。そして、4月速報が1.0%増ということは、東北地区はマイナスのままに違いないとして、最大マーケットの関東市場が予想外に早く回復段階に入ったことを裏付けているように思われる。いわゆるサプライチェーンの立ち直りが、急ピッチで進んできたことの証明でもあるということだろう。

▼4月速報では、製紙関係の激甚なマイナスが浮かんでいる。主力工場が壊滅的被害の印刷用紙の減少が特に大きい。