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段ボール村の住民たちの場合 2011-08-10(第1084号)

▼自分の国にお札を刷る専門のプリンターがあって、そのプリンターで印刷したお札なら世界中のどこでもお金として通用するなら、こんなハッピーなお話は無いだろう。そんなユメのような事柄が、この世には現実にあって、それが基軸のドル紙幣なのだという。

▼ところが、その無限の信用力を持ったドル紙幣というか、ドルの信用で十重二十重に守護しつくされてきたアメリカの国債が、なんとアメリカ本国の信用格付け機関から信頼性を疑われて、超一級格付けを引き下げられたことから、こんどはアメリカから広くヨーロッパの先進諸国の信用問題へも飛び火し、直接的には、まず株価の暴落やら円高、つまり通貨が本当に信用できるものかどうかといった疑心暗鬼の渦の中に投げ込まれたような状況なのだという。

▼おそろしい世の中である。企業の信用の問題というのは、その辺の、いわばどこにでも転がっているフツーの話題かも知れないが、そんな企業ベースでならいつも考えられるような信用問題が、国家という次元で起こったとなると、3年前のリーマン問題でさえ、あれは一証券会社だったけれど、世界が混乱から立ち直るのに1年以上かかったことを考えると、さてこんどはどうなるかということかも知れない。いずれにせよ、当分、この問題から目を離せないことは確かだろう。

▼ところで、段ボール村の住民にとっては、こうした場合、世界中の大騒ぎに何かしら違和感を感じることも多いようである。というのも、所詮は金融の世界の話。こちらの物流の世界とは運動の法則からして違う、ということなのだろう。

▼ひとつの大きな、世界の経済の流れの撹乱現象だから、影響を受けないはずは無いのだけれど、違いは違いとして、いたずらな動揺とか、心配のし過ぎとかは、ぜひ避けたいものである。