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「3年振り段ボール製品値上げ」 2011-08-30(第1085号)

▼米国アップル社のジョブズCEOが病気療養のため退任したということで、アップルの世界一の株が急落したと報じられている。天才ジョブズさんが私より25年も若い人だと知って、心底驚いてからでももう10数年以上にもなる。最近ではiMacだとか、iPod、iPhone,iPadなど、スマートフォン時代を切り開いた人として特に有名だけれど、私が彼の天才の恩恵を受けたのは、グーテンベルグ以来の鉛活字式による組版文化が長かった印刷技術に、コンピュータによる組版、いわゆるDTP(デスクトップ・パブリッシング)法を開発してもらったことである。

▼共同経営に破れて、一旦、アップルを退社する以前の発明だったが、ということは印刷事業に関連するすべての人がジョブズ氏の恩恵を受けているということで、世間では最近の発明にばかり気をとられて、過去のそういう功業がややもすると忘れられ勝ちではないかと思って、そのことに触れてみた次第である。

▼印刷工場では、重い鉛の組版を持ち歩くことで職人さんたちが腰を傷めることもなくなった。コンピュータ画面で何もかも片付く。私の場合は、還暦のころから初めてコンピュータに触り、古稀のころからインターネットというものに初めて出逢い、そしていまは「架け橋サイト」を主催する立場というこの人生行路も、思えばDTPとの出逢いがなければ無かったに違いないわけである。

▼閑話休題。レンゴーが8月26日、段ボール原紙をはじめとする板紙全品種、および段ボール製品の値上げを発表、これで製紙産業界が総力を挙げて現状の原燃料コスト高騰にともなう経営危機の打開に取り組む体制が整った。段ボール部門は製紙産業で最も頼りにされる収益事業だから、段ボールを抜きに製紙の復権が考えられないのも事実だろう。段ボール値上げの季節がまた始まる。