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レンゴー、10月1日から値上げ発表 2011-08-30(第1085号)

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レンゴーでは8月26日、段ボール原紙、白板紙、その他の板紙を含む板紙全品種、及び段ボール製品(段ボールシート、段ボールケース)について、10月1日出荷分から下記の値上げ幅で価格改定を実施すると、次のように発表した。 【板紙製品】(1)段ボール原紙=現行価格比キロ7円以上、(2)白板紙=現行価格比+10%以上、(3)その他の板紙=現行価格比+10%以上、
【段ボール製品】(4)段ボールシート=現行価格比+8円/㎡以上、(5)段ボールケース=現行価格比+13%以上。
【実施時期】10月1日納入分から。

この改定理由として、レンゴーでは同日、次のように発表している。「2008年秋、リーマン・ショックを契機に世界経済は急激に悪化し、原油をはじめとする各種原燃料価格も一時的に大きく落ち込みました。かかる状況の中で、当社は2009年4月に、板紙、段ボール製品の基準価格を改定(値下げ)しました。その後、世界的な景気の回復とともに、一旦は大幅な落ち込みを見せた原油をはじめとする各種原燃料価格は再び上昇しており、主原料である段ボール古紙の輸出価格についても高止まりしたままです。

これら各種原燃料価格の高騰に対し、生産の効率化や、省資源、省エネを念頭においた生産性向上、経費節減など自助努力に努めてまいりましたが、今後とも環境保全への対応と品質の向上を図りつつ、板紙、段ボール製品の安定供給を継続していくため、今般、価格改定をお願いするものです。なにとぞ、ご理解を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます」。

平成23年1月〜6月の上期の段ボール平均単価の推移を別表のようにまとめてみた。これは経済産業省の段ボール統計月報に基づく数値で、出荷シートの平均単価は各月の出荷シート生産金額を同月のシート生産量で割った値、ケースの平均単価は、同様に各月のケース出荷金額を同月のケース生産量で割った値となっている。一見して分かるとおり、段ボールの単価推移は極めて安定しており、この状態が平成21年(2009年)4月の「半値戻し」以来、ずっと続いて来ている。

ということは、段ボール業界の長い歴史の中でも稀な例だが、段ボール価格自体の不採算でどうにもならない状態からの価格修正という状況とは根本的に異なっているのが今回である。言い替えると、段ボール産業とユーザー産業との間の販売価格が不採算で修正をお願いするということではなく、原因はあくまでも段ボール生産コストに60〜70%のウェイトを占める原材料の原紙のコスト事情。それだけ理解を得るのに困難が伴う状況とも言える環境になっている。

結局、日本の製紙産業の置かれた厳しい現実が、段ボール産業にも押し寄せてきた形だが、洋紙に比べて段ボール原紙などの板紙の方がまだラクとはいうものの、紙と板紙を合計しての製紙産業であって、製紙産業の存立を前提にしての段ボール産業の存立である事実には何も変わりないことでもあり、その事実を突きつけられたのが、今回の事態と言えるかもしれない。