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王子板紙が値上げ発表 2011-09-30(第1087号)

生産シェア生産シェア

王子板紙(株)では9月27日、原燃料価格高騰によるコストアップのため、段ボール原紙及び特殊板紙の価格修正を実施すると発表した。実施時期は11月21日出荷分からで、段ボール原紙、特殊板紙とも現行の10%以上のアップとなる。値上げ理由としては、前回、2008年10月に世界的な原燃料価格の高騰で価格修正を実施したが、リーマン・ショックで原燃料価格が急落、2009年4月には逆に価格を下方修正し、今日に至った。しかし、その後、原燃料価格が再上昇、現状では再生産の継続が困難になったと説明している。

今回の段ボール原紙値上げについて、口火を切ったレンゴーが発表した日が8月26日、しかも実施時期は10月1日からで、値上げ幅は段ボール原紙がキロ当たり7円以上、白板紙、その他の板紙が10%以上、段ボール製品はシートがプラス8円、ケースは13%以上、という内容だった。

ところが、そのあとは他の原紙メーカーがナシのつぶてだったから、色んな憶測が飛び交ったようだが、真相は、トップメーカー王子板紙の本州製紙以来の遺産でもある全国農業団体をはじめとする最大手ユーザーの「指定紙」グループとの折衝結果をひたすら待つ事情だったとみられる。

王子板紙は、指定紙ユーザーとの間に事前了解を取り付けない限り価格問題では動けない。但し、9月27日に11月21日出荷分から10%以上の値上げを公表したということは、その線で国内最大手ユーザーが合意したという意味になるから、あとは一瀉千里の流れとなってきそうである。

段ボール原紙メーカーはバブル経済崩壊後10年間の混乱期を経て合併統合の路線をひたすら歩んで、現在はシェア第1位の王子板紙と2位レンゴーだけでおよそ合計シェアが50%、それに3位の日本大昭和板紙、4位大王製紙グループを加えると75%、あと3つのグループの丸紅、特種東海、カミ商事と合計7つのマネージメントだけで全体の94%に達する寡占状態となっている。(別表参照)

従って、値上げに動けば100%の浸透が必至ともみられ、これは加工製品である段ボールシート、ケースについても同様の判断が持たれることになる。このあと、他の原紙メーカーの追随が相次ぐとみられ、次の段ボール値上げ問題に焦点が移りつつある。