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平成23年1-9月 前年比0.8%増に 2011-11-30(第1091号)

平成23年9月の段ボール生産が10億8,455万2千m2、前年比1.8%の減少と発表された。これを加えた平成23年1-9月の合計段ボール生産量は96億5,408万5千m2、前年同期比0.8%の増加となった。これを四半期別にみると、第1四半期が大震災にもかかわらず前年比1.2%増とプラスだったのに加えて、第2四半期も2.0%増と増勢を続けたが、第3四半期に至って、電力危機や震災で寸断されたサプライチェーンの回復の一段落とともに、1.8%減のマイナスにまでダウンする推移となっている。

平成23年1-9月の生産量は0.8%増だが、段ボールメーカーの一貫消費は1.7%増とプラス。その反面で、ボックスメーカー向けのシート出荷が前年同期比1.6%減とマイナスになっている。この一貫消費とシート出荷の推移を、さきほどの四半期別で見ると、一貫消費は第1四半期1.6%増、第2四半期3.9%増、第3四半期0.4%減となって、生産量に比べプラス幅はより大きく、マイナス幅がより小さい一方で、シート出荷は第1四半期が0.7%減、第2四半期2.3%減、第3四半期1.6%減と、いずれもマイナスとなっている。

以上が段ボール需要の一半を占めるシート出荷の最近動向だが、近年、シート出荷のシェア低下がずっと続いて、平成22年に31.1%だったシート出荷のシェア(対生産)が平成23年1-9月には30.2%まで低下、この傾向が続くと、やがて30%大台を割り込むことにもなるとみられる。

因みに、段ボール生産に対するシート出荷のシェアが最も高かったのは昭和48年の第1次オイルショックの年の49.0%。一貫消費とほぼ五分の割合で、昭和の年代は引き続き40%台のシェアを維持していたが(昭和63年43.3%)、平成10年に初めて40%台を割り込み、その後の経過の中で上記の状況への推移となっている。

次に、全国ベースではなく、地域別の生産状況をみると、東日本大震災で甚大被害を受けた東北が平成23年1-9月の累計で、前年同期比12.0%減と2ケタのマイナスに落ち込んでいるのに対して、残る7地区はすべてプラスという状況で、全体でみた印象と違った段ボール生産の姿が見えてくる。そして、これは段ボール生産に限らず、包装対象となる様々な産業に共通する特徴と見てよいと判断される。

言い替えると、あらゆる産業界で東北の生産が2ケタの減少で、その幅も1ケタから数10%までの広い範囲に達すると見られる。その反面で、東北地区の生産が他の地域に移動した関係で、他の地域は全て前年同期比で増加。但し、関東地区の生産はやはり震災による被災の影響で、例年に比べ目立って低調ということになるとみられる。

地域別段ボール生産動向から推測すると、この生産移行は主に近畿および中国に向かった部分が最も大きいようだ。というのも、1-9月の前年同期比の東北を除く各地域の伸びは、北海道1.5%、関東0.9%、中部1.5%、近畿が3.3%、中国4.1%、四国0.1%、九州2.3%となっており、おそらく電力危機の関係も含めて、近畿・中国・九州への生産の移行が計画・実行されたと見られる。なお、1-9月の需要部門別には電機・機械1.0%減、青果物1.2%減、包装用以外4.7%減を除き全て増加となっている。