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「段ボール関連業界三団体新春賀詞交歓会」を開催 2007-1-15(第971号)

日本製紙連合会板紙部会、全国段ボール工業組合連合会並びに日本板紙代理店会連合会の三団体共催による平成19年「板紙・段ボール関連三団体新春賀詞交歓会」が1月11日正午から東京・飯田橋の「ホテル・グランドパレス」で開催された。出席者は350人を越える盛況。今年の当番幹事が日本製紙連合会板紙部会となっているため、日本製紙連合会副会長兼板紙部会長の大坪清レンゴー社長が冒頭の開会挨拶を行った。製紙業界では北越TOB問題をめぐって紛糾が続いていたが、解決に向かうムードを反映した空気でもあった。

レンゴー大坪社長の開会挨拶要旨は次の通り。

『皆様、明けましておめでとうございます。ただいまご案内の通り、本年は日本製紙連合会が当番幹事ということでありますので、板紙部会長の私が日本製紙連合会代表としてご挨拶を申し上げたいと思います。 昨年は、9月に小泉政権から安倍政権に代わったということでありまして、安倍さんは就任と同時に政治の大きな目標として日本を美しい国にするんだということで、「美しい国」という大目標を掲げられたわけであります。同時にその経済政策も発表されておられるわけでありますが、この経済政策につきましては、「上げ潮路線」ということで、引き続き小泉政権の成長路線を踏襲するということでございますが、この上げ潮路線という言葉は、いまから20年前ぐらいにアメリカのジョン・F・ケネディが「ライジング・タイド」という言葉を使って、経済復興を果たそうということを提唱したものです。
そのすぐあとに、こんどはイギリスのサッチャー首相が同じく「ライジング・タイド」という言葉を使って経済復興の成長路線を続けようということで出した政策であります。
この「ライジング・タイド」を日本訳、和訳したのが「上げ潮路線」ということでありまして、これは非常にわれわれにとってはフォローの風が吹く政策であろう、というふうに思っております。

現実に、昨年11月にいわゆる「いざなぎ景気」と称される57カ月を越えて、いよいよこの新しい成長を更に続けるということでありますが、「いざなぎ景気」のあとをどういう風な表現でわれわれが呼んだらいいのかと思っておりますが、日本の長期間に続いた景気の状態というのは、必ず神話から取られるということで、神武景気、あるいは岩戸景気、そして今回のこのいざなぎ景気ということでありますから、皆様がたも一度、古事記とか神話をよく勉強されて、今回のこの景気をどんな名前で呼ぶのか、これは後ほど経済産業省から加藤紙業生活文化用品課長が来られておりますので、加藤さんにどういう名前を付けたらいいのか、お訊ねしたいと思っております(笑い)。

日本の景気はそういうように非常に好調でありますし、世界経済も非常に順調な発展をしておりまして、いま世界のトータルのGDPというのは50兆$にいよいよ今年届くということであります。その中の5兆$が日本ということで、ちょうど全世界のGDPの10%をわれわれ日本が背負っているということでありますが、この世界経済がやはり年率4%以上で成長する、その成長の一番大きいところは新しく出たBRICsのブラジル、ロシア、インド、中国ということでありますが、最近は同時にVISTA地域というのが脚光を浴びておりまして、Vはヴェトナム、Iはインドネシア、Sはサウスアフリカ、Tはトルコ、Aはアルゼンチンということで、こういう地域の経済も非常な勃興してきているということで、世界的に、アメリカがややスローダウンしても世界的なGDPの成長率はやはり4%を越えるところで成長して行くと見られているわけであります。

そういう状況の中で、われわれ日本の板紙・段ボール業界は世界から見てどういうポジションにあるのかということでありますけれども、世界的な段ボールの総生産量は2007年はおそらく1,580億m2に達すると見られています。
その1,580億m2の中の日本の生産量は、多分138億m2ぐらいになるということでありまして、GDPベースで見ると世界の10%というのが日本のポジションですが、数年前までわが段ボール業界も大体GDPが10%であれば、世界の段ボール総生産量の10%を日本が背負っていたわけでありますが、ただいまは残念ながら9%弱ということで、世界的に見れば、そのポジションがやや後退しているというのが現在の状況ではないかというように思っております。

しかしながら、私がこの正月休みの中で読んだ本の中で非常に印象深かった歴史小説家の言葉がありました。いまの、この時代区分の仕方で、例えば奈良時代や平安時代、鎌倉、室町時代、あるいは安土桃山、江戸、明治、それから昭和、平成というような、まあ天皇制あるいは幕府のあるところを取って時代の名前を付け、区分する仕方があるわけですけれども、その歴史小説家の唱えているのは、器(うつわ)で各時代を区分するというやり方でありまして、日本のまず最初は、土器の時代です。縄文式土器、弥生式土器という土器の時代から、石器の時代になる。その次は青銅器、それから鉄が発見されて鉄器になってきた。それから木材の加工で木器になったというところで、どんどん、そういう「器」で時代区分が出来るようになったということです。

それでは現代はどういう呼び方をしたらよいのか、器から取った時代区分、これは「紙器」の時代だというふうにその歴史小説家は書いているわけです。私はこれは非常に良い言葉だなと思っております。いま現在、日本では時代区分の仕方を「器」で分けた場合、「紙器の時代」であり、この紙器の中でも、「段ボール」は最もメインの器でありまして、この日本における段ボール業界は正しく時代を背負った商品である、また、そういう風な自覚を持って、われわれ板紙・段ボール業界が他の産業との色んなお話し合いの中で、地位を十分に実証できる時代であるということを、本年は、まずこの冒頭に皆様とともにお互いに約束し合いたいと思うわけです。

いま、日本は「紙器の時代」であります。その紙器の中で、メジャーのポジションを持っているのが段ボール業界であるというところで、この業界が日本の経済界、あるいは日本国にとって如何に重要であるかということを、いま、われわれがお互いに再認識すべきではないかという風に思っているわけであります。

そういう状況を更に強力にするために、われわれはどういう様にしていったらよいのかということでありますけれども、これは、まあ私が始終経済論を皆様がたに申し上げておりますので、もう耳にタコができている方もおられるかも知れませんけれども、まず、やってはならないことは、一つ、エゴイズム、これは日本語に訳すと利己主義です。エゴイズムを排除しなければ本当の地位の向上は出来ない。二つ目は囚人のジレンマ、プリズナーズ・ジレンマ、これは、どこそこはこういうことをするんじゃないかというふうな、囚人のジレンマに陥らないことです。

三つ目は、合成の誤謬です。合成の誤謬というのはあそこがこういう増設をした、それじゃあウチも増設しよう、いやあ、またワシもやるんだと、これをやった場合、需要と供給のバランスが必ず崩れます。需要に合った供給体制というのが、小泉改革で本当に大きな改革が出来たことで、それを安倍さんが踏襲しているわけですが、こういうことで、われわれがやってはならないことを、もう一度申し上げますが、エゴイズム、まあ、業界の改造、改革なんて、あんなもの、大坪にやらせておけばいい、ワシんとこは、アレにやらしておいて、ちょこちょこっと、こういうことをやろうかという風なことをもし考えておられるメーカーの方がここにいらっしゃるなら、このエゴイズムはやってはいかんことなのです。
二つ目が囚人のジレンマで、三つ目が合成の誤謬です。これを、われわれがこの場で誓え合えば、この業界は絶対に先ほど言いましたように「紙器の時代」ですから、紙の器の中で、段ボール業界というのが本当に日本において認められて本当の意味の地位向上が出来てくるという風に私は思っておりますので、この新年の冒頭に当たりまして、皆様がたと誓え合いたいと思っております。

最近は、ライフワーク・バランスとか、或いはイコール・フッティングという言葉が非常に経済新聞、経済誌等に載っておりますけれども、本当の意味で「会社は誰のものか」と言ったときに、やはり会社は従業員のものだということを念頭に置いておきたい。アメリカ辺りになりますと、会社は株主のものだということになりますけれども、私はやはりステークホルダーのものだ、ステークホルダーの中で、その中でも、特に従業員というものを重要に考えて、会社経営をやって行くべきだと思っております。 これらのことを、お互いに誓い合うと、今年は「いざなぎ景気」にまさる景気が続くと思いますので、あとは加藤さんから、この状態の景気を何と呼ぶかということを教えていただくように期待いたします。

今年一年間、この場にいらっしゃる方々の会社の益々のご繁栄を祈願いたしまして、私のご挨拶にかえさせていただきます』。