特大


業界フラッシュ

ホーム > 業界フラッシュ > 「ボーダーレス時代との戦い」

「ボーダーレス時代との戦い」 2007-05-25(第980号)

▼全段連では別項の通り、5月21日、定時総会ならびに理事会を開催、新理事長に大坪レンゴー社長の選任を決めた。大坪新理事長のもとに8名の副理事長がズラリ。いずれも錚々たる顔ぶれで、さしずめ"挙国一致内閣"の段ボール業界版のような形。難しく厳しい状況下、一つひとつ懸案の解決を期待したい。

▼現在の段ボール業界の最大の課題は、記者会見当日、そのものズバリの表現で言われた「ワーキング・プア」そのもの。働けど働けどは石川啄木だが、本当に段ボール業界人は早朝からめいっぱい働いているのに、それに見合った潤いはない。

▼現在の状況自体がかなり不自然でもある。いわゆる"吊り天井"というような、業界を支えているのは唯一、堅固なプラットフォームを完成させた原紙のおかげ。というのも、永年、原紙の弱さが段ボール製品の弱さに跳ね返る矛盾をイヤというほど思い知らされてきただけに、原紙の安定は望むところではあっても目下「ただそれだけ」に終わって、一番肝心のケース価格が好転しない。

▼ということは、収益ある製品価格の上に乗った段ボール原紙価格なら、構造上も堅固な永久建築になるけれども、土台がヤワな不採算の不自然状態だから、先ごろ大問題になった耐震強度不足の建築のようなもので、まず早晩、設計段階から改革を急がなければならないことになる。

▼端的に言って、要は段ボール箱価格の新価格体系への移行だが、これは勿論だれにでも分かっていることで、分かっていても出来ない、進まないことにも、それなりの当然の理由がある。

▼「ボーダーレス社会」がいつの間にか、どっぷり、我々を包み込んでしまっている。10年前の競争相手は、何の事業にとっても、生活条件がほとんど同じ日本人だった。いまは、その根本のところが違う。難問である。