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「劇的な大変革を乗り越えて」 2007-06-15(第982号)

▼近年の段ボール産業の歩みを振り返ると、正に劇的としか言い様のない推移を辿ってきたことに改めて驚かされる。最近20年間のピーク時は91年(平成3年)だが、この年の段ボール会社のシート・ケース生産金額が1兆874億円。シート売り先の製函メーカーでのケースの販売額も合計すると、段ボール箱の総販売額としては1兆5千億ほどに達していた。

▼段ボール業に携わる全ての企業が繁栄のただ中にあった。しかし、その好況の裏に、その後の恐るべき長期大不況の芽が育ちつつあった。結局、景気が悪くなったら不況カルテルで需給をコントロールして、値段を下げずに売ることを常道としていた原紙業界が、それまでの過剰設備や不採算な経営体質を直撃され、バタバタと整理に追い込まれる羽目になった。

▼段原紙の業界再編成後すぐ結果が求められた。合併統合元が、それまでの負債を丸ごと抱え込んだからである。こんどは不況カルテルといった法の援護はなかったが、安売りメーカーが合併統合で、もう誰もいないし、メーカー発表価格がそのまま通る業界に変わった。

▼この段階では、原紙高及びシート高のそれぞれ直撃を受けた段ボール会社、製函メーカーの苦悩ばかりが浮き彫りになったが、少し歳月の経ったいまになってみると、製品価格に転嫁できなければ、例えば、赤字の仕事は断るといった、以前はなかった当り前の商法が生まれ育ってきている。

▼折柄、需要の動きは余り芳しくない。また、とかく数量を追いたがる業界気質も衰えていない。しかし、そうした中でも少しずつ、目に見えない速度で業界が変わりつつあり、その証拠に、平成19年1〜3月の生産額、平均単価のすべての項目がプラスに変わった。

▼古い人が去り、新しい人がそれぞれ部署に付いている。そういう変化も注目される昨今である。