特大


業界フラッシュ

ホーム > 業界フラッシュ > 93年以来の段ボール不況 最悪期脱し浮揚へ

93年以来の段ボール不況 最悪期脱し浮揚へ 2007-06-15(第982号)

最近20年の動向最近20年の動向

平成19年が年央に差し掛かり、ほぼ今年の全体的状況についてのイメージも浮かんできている。要約すれば、「特に良くもなく、悪くもなし」ということだろうか。しかし、翻って、仮に最近20年の段ボール産業の推移と照らし合わせてみれば、かつての問題点が全て解消し、現在は、次のステップとしての「浮揚・再生」時代への入口に立っていることも明白である。この位置で言えることはこれまでのマイナスが、ちょうど「マイナス×マイナス」が「+」に変わるような、前向きの変化に転換する予感かも知れない。

段ボールのまず第一の条件は原紙。昨年4月からの値上げが100%浸透、一方、ケース価格転嫁が進まなかったことで甚大な苦悩を背負ったが、反面、企業内のムダが一掃されて体質強化が進んだ上に、物価がようやく動きだし、ユーザー製品価格への包装コスト組み入れの展望も開け始めてきた。つまり、原紙価格の安定が保証される一方、製品価格の展望が開けることで、辛抱の甲斐があったような形が、コストと販売の両面で生じつつある。

最近20年の推移を振り返ると、バブル期のピーク時は平成3年。そして、一両年はその高原状態のまま走ったから、下降がはっきり意識されたのは平成5年ごろから。以後10余年の間に業界構造の大変革が起こり態勢立て直しが始まった平成16年から3年余りの経過は正に苦闘の連続だった。因みに、上記の91年から平均単価はm2当たり25円、三割の下落となっていた。

日本経済の回復はまだ始まったばかり。それでも雇用が、そして消費も動き始めた。苦労した甲斐があった実感にはまだ遠いが、最悪期は脱し、浮揚の時代を迎えたことは確かだろう。