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ユーザー数20万社との交渉 2007-07-30(第987号)

▼この産業ではひと口に「20社、200社、2000社」と言われている。上から順に、段ボール原紙メーカー数、段ボール会社数、ボックスメーカー数である。

▼ところが、このあとに「推定200000社」がつづく。ケタ違いの20万社で、これが段ボールのユーザー数である。世界的な自動車・電器・食品・飲料・農水産関連企業から、中小の製造・販売会社等々の全てを含んだ数だが、或いは、これよりずっと多いかも知れない。なにしろ、段ボールを自社製品の包装に使用していない会社など、1社もないからである。

▼だから、仮に段ボール会社がサボタージュでもして、段ボールが手に入らないとなったら、企業は、製品の生産も販売もできないし、国民生活の全ての面において、生活物資欠乏というパニックが起こるに違いない。

▼そのように重要な必需物資であることは、段ボール製造に携わる全ての人が承知である。けれども、承知していながら、自分の作る段ボール製品の価格を、自分で決めることができなかった。それには、色んな理由があって全部を述べることは出来ないが、根っこは一つ、「競争」であった。

▼受注産業の宿命で、注文をもらうためには、他社より競争的な値段でなければならない。注文をもらって初めて生産が始まるわけだから、注文を多く取れるセールスこそ、会社の最重要人物だし、出世もする。戦後に始まって50年の歴史しかないこの産業で、より多くの注文をとる、だから、他社より安く売る商法が、大手をはじめあらゆる会社の優先第1位だった。

▼そして、とうとう食うや食わずの会社になり、明日も知れない業界になってしまったところで、突然、正気に返った。それがいまの状態だろう。

▼昨日までの「競争」は、だから、やめることになる。ヨソも、自分と同じだと分かったのだから。