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王子、レンゴーとも小幅増収・大幅減益 2007-07-30(第987号)

連結業績連結業績

王子製紙(株)及びレンゴー(株)の平成20年3月期第1四半期の連結業績概況が7月30日、発表された。同期の業績は、王子製紙が売上高は前年同期比2.0%増だが、営業利益が42.7%減、経常利益37.0%減、またレンゴーは売上高3.9%増に対し、営業利益が25.7%減、経常利益25.2%減、当期純利益23.8%減となって、両社ともやや増収ながら大幅減益となっている。洋紙部門の大きい王子製紙と段ボールが主力のレンゴーという体質の差を越えて、紙関連産業の危機的な状況が浮き彫りとなっている。

洋紙関連の製紙メーカー各社では既に、先に打ち出した7月1日出荷分からの印刷・出版・情報用紙のキロ当たり10円以上の値上げを全面浸透させた。昨年までは洋紙メーカー間の足並みが揃わず、また、新マシン稼動を見越した需要側の強気姿勢もあって、メーカー側の腰砕け状態に終始してきたが、今回は石炭・重油・木材チップ・古紙など原燃料価格の大幅高騰に一気に危機感が高まり、メーカーの言い値通りの線で押し切る形となった。

次の第二段階が、段ボール原紙をはじめとする板紙の9月1日出荷分からの値上げだが、木材チップを除けば、洋紙の場合と全く同様の原燃料事情で、逆に洋紙の場合と違って、段古紙需給が異様な逼迫状況になってきており、このため、通常の段ボールメーカー向けの段原紙はもちろん、従来、特に問題視されてきたナショナルユーザー向けの「指定紙」についても、全く例外無しの修正実行が予想されるに至っている。

そこで、最大の問題は、やはり段ボール製品の値上げだが、今回は、これまでと段ボール業界の様子がまさに様変わりの情勢。まず、レンゴー、王子の2大グループが先頭に立って、プライスリーダー役を実行することが確実だし、第二に、段ボール値上げを進める上で最も大きな障害と目されてきた飲料関係の安値加工賃が、「アンフェア取引」の代表として、改善が目指されており、このため、多くの飲料メーカーにとっては、指定段ボール原紙価格と、段ボール加工賃との双方で大幅な値上げを迫られることになり、この成否が2大グループの責任とリーダーシップにかかった状況となっている。

王子・レンゴー決算に見る通り、二大グループ自体が経営の浮沈を問われる収益内容。またこれがユーザーに対する値上げ問題の説明資料でもある。そして、二大グループですら、期ごと何10%かの収益減がつづくこの状況では、専業メーカーの多くがほとんど赤字状態ということも疑いない。そういう、どん詰まりの状況からの復元力が今度こそ発揮される局面となった。