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段ボール産業一枚岩のかげに 2007-10-15(第992号)

▼誤解を恐れずに本当の本当のことを言うと、段ボール産業がこうして以前と変わらず段ボール箱を作って暮らして行けるのは「統合大手」のお陰である。だが、誰も有り難いとは思っていない風だから、こんなことを言うと、案外、非難されるのかも知れない。

▼思い返してみると、原紙メーカーはみんな潰れた。名前をいうのは失礼だからやめるが、いまの段ボール産業の大元、基盤を作ったビッグネームが軒並み消えた。大変な困難があったから企業そのものが無くなったわけで、では、その大変な困難のモトがなくなったのかというと、何も無くなってはいないばかりか、却って増幅しているのかも知れない。

▼要は、消えた会社の代わりに、その大変な困難を丸ごと背負い込んで頑張ってくれているところがあるから、無事に済んでいるわけで、時にはそのことを思い出さないとフェアではないだろう。

▼こんどの段ボール値上げでは、段ボール会社の重要幹部はみんなユーザーのところに出掛けていて不在である。だが、幸い進行状況を聞く機会があると、最後に言うのは疑心暗鬼の言葉が多い。上述の通り、感謝されてしかるべきはずが、全くそうではないようだから少し注釈をつづけたい。

▼段ボール産業は客先がみんな中国などに移転して、すっかり斜陽になった。だが、段ボール原紙は更にその上を行く斜陽で、しかも1日中機械を止められない上に、最近は毎月原料代が上がる。言い替えると、斜陽産業の重ね餅に、頻繁な原燃料高の三重苦、四重苦だから、原紙部門そのものが、抄紙機をぶんぶん回して稼ぐのではなく、段ボール箱という、労多くして功の少ない中小企業ベースで収益を得る以外なくなってしまった。

▼だから、他に選択肢のない変身だが、なおかつ疑心暗鬼を持たれるのは有名税なのだろうか。